自身の失職に伴う兵庫県知事選(17日投開票)で、再選を果たした斎藤元彦氏(47)が19日、再選後兵庫県庁に初登庁した。
斎藤氏は、この日付で知事に就任。当選証書を受け取り「頑張りたいと思うので、よろしくお願いします」と語った。
映画「ロッキー」が好きだという斎藤氏。徒歩で県庁前の長い石階段を登り、庁舎の前で支持者約50人が拍手や歓声で迎えるシーンは、映画のハイライトシーンのようだった。たった一人で県庁を後にした9月27日から53日。知事としての〝第2幕〟が封切られた。
就任式では1000人の県職員、200人の県民ら計1200人に迎えられた。職員を代表して、服部洋平副知事は「9月30日に失職、再出馬の道を選択され、このたびの知事選挙で改めて、多くの県民の負託を受けられ、当選を果たされました。県政改革にかける知事の思いが、多くの有権者に届いた結果であると存じます」と歓迎した。
県職員から花束を受け取った斎藤氏は、硬い表情を崩さなかった。写真撮影ではカメラマンから「知事、もう少し笑ってください!」と注文が飛んだが、口を真一文字に結んだままだった。
あいさつで「本当に文書問題をはじめ、多くの県民のみなさま、関係者のみなさまに県政に対するご心配、ご不安な気持ちを与えたということを、心からおわび申し上げたい。職員のみなさまにも、この不在の50日間、服部副知事を中心に兵庫県政を支えて仕事をしていただきました心から本当に感謝を申し上げたい。多くのみなさまの、県政に対するご不安やご心配をおかけしたということ、大変申し訳ないと思っております」と頭を下げた。
斎藤氏は「自分自身もこれから、生まれ変わる。一からスタートしていくという気持ち。謙虚な気持ちを持ってやっていきたい。県議会のみなさんとの関係も、しっかり対話を重ねながら取り組みを一緒になってやっていく。知事として県職員のみなさん、議会が車の両輪になって、みんなで一緒に良い兵庫県をつくっていくということが本当に大事。選挙も終わったので、ひとつのチームでやって、皆さんとともに進めていきたい」と呼びかけた。
兵庫県庁、斎藤県政の新たなスタートだとした斎藤氏は「みなさんとともに、そしてみなさんへの感謝の気持ち、そして謙虚な心をもう一度心に刻んで、もう一度再スタート。一からやり直していくということで、頑張っていきたい」と誓った。