安納サオリ 岩田美香破りワンダー王座奪還&2冠王者に「プロレスを届けたい、この2つのベルトを持って!」

山本 鋼平 山本 鋼平
新2冠王者となった安納サオリ=24年7・15仙女後楽園ホール大会
新2冠王者となった安納サオリ=24年7・15仙女後楽園ホール大会

 女子プロレス・センダイガールズ(仙女)の東京・後楽園ホール大会が15日に行われ、メインのセンダイガールズワールド選手権、スターダムのワンダー・オブ・スターダム選手権のダブルタイトルマッチを実施。挑戦者・安納サオリが王者・岩田美香を15分41秒、ジャパニーズオーシャン・スープレックスホールドで3カウントを奪取。安納が新2冠王者に立った。

 満員の客席が沸いた。安納はジャーマン3連発からの打撃で岩田を止め、最後はポストからの側転式ダイビングボディプレス、相手の後ろ手を交差させロックする変形ジャーマンで決着を付けた。2本のベルトを手にすると、DASH・チサコから「一人で乗り込んでやる。どこでもやってやるよ」と挑戦表明を受け「やってやるよ」と呼応。ファンに向け「あーあ、私、プロレス好きやわ。スターダム、仙女、別の団体でもプロレスを届けたい」と思いを吐露。そして「私ならできる、私たちならできる!この2つのベルトを持って!私がワンダー・オブ・スターダムのチャンピオン、センダイガールズワールドシングルチャンピオンのスターダム・安納サオリです!」と絶叫して、歓声と拍手の中でリングを降りた

 試合は序盤から岩田の前に劣勢だった。ミドル、ハイ、回転浴びせ蹴り、かかと落としなど多彩なキック、飛びつき式腕固めなど関節技にも苦しんだ。それでも大きな音が響いた安納のビンタから、頭突きなど互いに打撃を打ち合う消耗戦へと展開。意地の張り合いからペースを引き寄せ、最後は一気に畳みかけた。

 センダイワールドV2、ワンダー王座V1防衛に失敗した岩田は、悔しさを押し殺し無言で引き上げた。

 バックステージで安納は、周囲への感謝とともに「岩田美香との関係性はライバルでも敵でもない。ずっと考えてきたけど思いつかん。二人の関係性は続いて行く。また戦おう」と敗者への思いを口にした。そして「リング上でも言ったけど、もっとプロレスを知って欲しい。来てくれたら好きにさせる自信はある。会場に足を運ぶ、その一歩を考えることが私の課題です」と決意表明。「このベルトを巻いたからには、できる限り(仙女に)参戦したい。きょうも5連戦。10連戦、30連戦でもやってやるよ。私、元気やから」と自身の信念を掲げた。

 安納はスターダムの6・22代々木大会で岩田に敗れ王者から陥落。茫然自失状態が長かったが、盟友のなつぽい、岩田からも厳しいゲキを受けるなどして闘志が復活。岩田の提案で2冠戦となっていた。既にワンダー王座は7・27札幌大会で挑戦者なつぽいを迎える防衛戦が決定済み。両者の一騎打ちは昨年7・2横浜武道館大会でのストラップマッチが記憶に新しいが、昨年末に安納がワンダー王座を戴冠して以来、待望されていたタイトル戦が紆余曲折を経て実現する。

 この日はセコンドに就いていたなつぽいから、バックステージで向かい合った安納。盟友で次の防衛戦相手から「おめでとう。そして待ったよ。私の感情は待ったよ、という気持ちとメッチャ悔しい気持ちがわき上がっている。サオリに何一つ負けたくない」と宣戦布告を受けた。安納は小さくほほ笑み「最高の褒め言葉です」と応じていた。

よろず〜の求人情報

求人情報一覧へ

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース