UFO超党派議連設立、旗振り役の維新・浅川議員の「不思議体験」とは 石破氏、前原氏ら元閣僚議員も参加

深月 ユリア 深月 ユリア
画像はイメージです(IgorZh/stock.adobe.com)
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 日本の国会議員が未確認飛行物体(UFO)を含む未確認空中現象(UAP)への対処を議論する時代がやってきた。超党派の「安全保障から考える未確認異常現象解明議員連盟」が6日に国会内で設立総会を開き、自民党の浜田靖一前防衛相が会長に就任。自民党の石破茂元防衛相、民主党政権で外務相を務めた前原誠司・教育無償化を実現する会代表といった著名議員も名を連ねた。ジャーナリストの深月ユリア氏が、同議連の〝旗振り役〟になった日本維新の会・浅川義治衆議院議員をはじめ、このほど行われたネット番組に出演した各議員のやりとりを取材した。

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 5月28日の発起人会に続き、6月6日に国会内で「安全保障から考える未確認異常現象解明議員連盟」の設立総会が開催された。近年、米国防総省内でもUFOをはじめとするUAP調査機関「AARO(全領域異常対策室)」が設立されたことを受け、日本国内のUFO・UAPに関する情報収集と共に、日本の防衛省でも類似した機関を設立するのが目的だという。

 旗振り役は、衆院予算委員会や安全保障委員会で、たびたびUAPの問題を取り上げている、日本維新の会の浅川義治衆院議員。浅川氏は6月13日に株式会社ドワンゴが配信するニコニコ生放送番組で同議員連盟の設立意義やUFO・UAPについて語り、同議員連盟に加入している前原誠司氏、石破茂氏(VTR事前収録)といった大物政治家も参加した。

 浅川氏は「議員連盟には(同日時点で)86人もの議員が参加している」と語り、その中には「UFOを目撃した」という者も多く、浅川氏自身にも経験があるという。

 浅川氏は「45年ほど前に住んでいた横浜市金沢区で、天体望遠鏡で黒い塊のようなものが上空を浮遊しているのを目撃しました。塊の回りにいろいろなカラーの光が15~20分ほど点滅していました。やがて、分離して西の空に消えていきました。飛行機でもヘリコプターでもなかったです。重力に反した動きをしていて、地球上の科学では説明できない現象でした」と自身の目撃体験を披露した。

 ただし、UAPは「地球外生命体の乗り物」に限定されない。浅川氏は「ここ5~10年に目撃されるものはドローンの進化型だったり、探査機もあるかもしれません」と語る。

 しかし、浅川氏によると、航空自衛隊がUFOをレーダーで探知しても、ほとんどが「鳥の大群だった」と報告されてしまうという。浅川氏は「テンプレートがあるようです。しかし、実際は他国の兵器であるケースがあります」と付け加えた。

 前原氏は地球外生命体の存在可能性について、「我々が存在しているのに地球外に生命体が存在しないのはあり得ない。3次元である必要はなく、4次元や5次元を考えた場合、時間的な歪みやねじれがあれば、異次元から到来する可能性もある。我々の科学の常識を越えて考える必要がある」と力説した。

 石破氏も「我々は知っていることより、知らないことが多い。(しかし、)日本人には、第二次世界大戦の時のアメリカとの軍事・経済力の格差についてもそうだったが、『見なければ存在しないのと一緒』みたいに考えてしまう国民性がある」と語り、UFO・UAPの存在について可能性を否定しなかった。

 ところで、UFO・UAPが日本の領空を侵犯した場合、自衛隊はどうするのか。石破氏は「現時点でUFOに関してマニュアルがない。仮にUFOが『地球の皆さん仲良くしましょう』みたいにフワフワ飛んだだけでは、防衛出動(※武力攻撃に対して自衛隊を出動させること)にはならない」との見解を示した。

 地球人に対して友好的な地球外生命体なら攻撃してはならないが、AAROが発表した「世界のUFO出没スポット」を表示した地図を見ると、日本も「UFOホットスポット」に当たり、全くマニュアルがないのも問題だろう。同議連は安全保障の観点から、日本政府がUFO・UAPに対してどのような対策をすべきか議論していくという。

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