英俳優バーナード・ヒルが死去した。79歳だった。
映画『タイタニック』のスミス船長役や、映画『ロード・オブ・ザ・リング』のセオデン王役で知られるバーナードが、5日の朝に亡くなったことを代理人のルー・コールソンが発表した。死因は明らかにされていない。
バーナードは週末にリバプールで開催されたコミコンに出演する予定だったが、直前になってキャンセルしており、同イベントの主催者はバーナードの訃報に接し、Xに追悼の意を表した。
『ロード・オブ・ザ・リング』で共演したイライジャ・ウッドは、アラゴルン役を演じた共演者ヴィゴ・モーテンセンが撮ったバーナードの写真をXに投稿、「我々の友、我々の王、バーナード・ヒルよ、さようなら」と語りかけ、「貴方を決して忘れない」「優しい心を持ち、偉大な王であり、誓いを守った。影から立ち上がり、最後の美しい朝を迎えた」と同映画の原作となったJ・R・R・トールキンの小説を引用し、哀悼の意を捧げた。また、メリー役を演じたドミニク・モナハンも「灰色港へ旅立った」と同小説を引用し、故人を偲んだ。
50年以上にわたって映画や舞台で活躍してきたバーナードは、「ハリー・ポッター」シリーズでお馴染みの故リチャード・グリフィスと同時期に演劇学校に通い、1980年の『ブラック・スタッフ』で福祉制度に追い込まれたリバプール出身の労働者を演じて大ブレイクした。その後、『ガンジー』『愛と野望のナイル』『トゥルー・クライム』『マダガスカル・スキン』などのハリウッド映画に出演し、『ゴースト ダークネス』ではヴァル・キルマーやマイケル・ダグラスと共演した。