立花孝志氏(56)が16日、国会内で政治団体・NHKから国民を守る党の会見に出席。立花氏が「報道ステーション」出演時に表現の自由が侵害されたとして、テレビ朝日に損害賠償を求めた控訴審判決で東京高裁が14日、請求を棄却したことを報告した。
立花氏は「上告せず、ここで終わり。テレビを取り巻く環境が変わってきた。僕が発言したことが、多くの国民に『なるほど。当たってきている』と。裁判で勝つよりも、当初の目的である効果は得られた。費用と時間をかけ、最高裁に上告する必要もない」として、最高裁に上告しない意向を明らかにした。
参院選前の2022年6月16日、立花氏は同番組に出演。1分間で安全保障についてのコメントを求められ「テレビは核兵器に勝る武器である。テレビは国民を洗脳する装置である。テレビは真実を隠す」と発言。大越健介キャスターから「テーマにそぐわない発言はお控えください」と制止された。
「私の発言がテーマに合わないということで、実質1分ほどで追い出された案件なんですが…」と切り出し、テレ朝側に計10万円の損害賠償を求めていた控訴審に敗訴したと話した立花氏は「やはり私が言っている通り、テレビは国民を洗脳する装置であり、テレビは核兵器に勝る武器。やっぱりテレビは真実を隠すという三つのことがあれから1年8カ月経って、ジャニーズ問題とか吉本の問題とかで浮き彫りになってきた」と意義を強調した。
立花氏は「(局側に)綾野剛の話をしないとは言っていたものの、その危険性がやっぱりあるっていうことは認められるってところを高裁は事実認定をした。僕は発言をするつもりは全くなかったんですけど、ツイッターやYouTubeで『綾野剛の話をします』って言っていた」と判決文の内容を説明した。立花氏は当時、ガーシー被告から攻撃されていた俳優・綾野剛の話題をするとSNSで予告していた。
判決について立花氏は「(テレ朝が)生放送で危険を回避するということは適切であるとの旨の判決文があった。最高裁は、憲法の審議をするところになりますので、事実審ではありません。それで最高裁の扉が開くかっていうと、ちょっと違うかなと。お金と時間がもったいない」と、上告しない理由を説明。テレビを取り巻く環境の変化を指摘し、目的は達成されたとした。