政治団体・NHKから国民を守る党の浜田聡参院議員(46)が1月31日、国会内で、2022年6月に施行された「AV出演被害防止・救済法」(AV新法)の改正に向けたヒアリングをAV業界関係者から行った。
AV新法は、施行から2年以内に見直されることが求められている。浜田氏は、同法が可決、成立した2022年6月15日の参院本会議でただ一人反対し、一貫して法改正の必要性を訴えている。
この日のヒアリングには浜田氏と、同氏からAV新法見直しに向けた調査業務を委託された制度アナリストの宇佐美典也氏(42)、メーカー社員や監督、男優、同人AVに携わる関係者が出席した。
浜田氏は「アダルトビデオの撮影は、契約書を交わしてから1カ月間はできない。そして、撮影した後4カ月は公表できない。正直よくわからない法律。こんな法律とんでもないと思っていたんですけど、成立してしまった。こんな恐ろしい規制を、国会で十分審議されずに成立してしまう。法律というものは、変えることもできる。AV新法というくだらない規制に関しては協力して撤廃していきたい」と述べた。
宇佐美氏は、AV新法の影響として、製作本数の減少や新人・中堅のセクシー女優の仕事の減少、アングラ現場への出演者の流出を挙げ「製作現場の意見を聴かずに、勝手なイメージだけで作った法律。ビジネス環境が悪くなっている。AV出演者を守るための法律だったわけですけど、過剰な規制によって弱い立場の人ほど苦しい労働環境、経済環境に追い込まれている」と指摘した。
ヒアリングに出席した業界関係者からは「手間をかけた作品が撮りづらい。契約解除のリスクがあり、表現の幅が厳しくなっている。出演者の仕事が減り、収入にもダメージ」(メーカー)「現場の女性の意見を聴いてもらいたい。根底に、女性が自らポルノに出るわけがないという差別的な気持ちを持っている人たちが作った法律。女性の活躍の場を奪っている」(監督)「AV新法は危険、ややこしいものだという裏社会の口説き文句になっている」(同)などの声が上がった。
浜田氏の改正案では、AV新法の条文などから「被害」という文字を削除し、自らの意思で出演している出演者が被害者かのような印象を無くすことや「1カ月、4カ月」のルールを出演者の全てを任意に縮められること、政府の実態調査を求めている。
浜田氏は、AV新法の見直し案を出している日本維新の会の協力が必要だとして、法改正に向けた署名活動を始めるとした。