「ラブひな」「魔法先生ネギま!」などのヒット作を持つ漫画家で参院議員の赤松健氏(55)が29日、自身のX(旧ツイッター)を更新。昨年末まで放送された日本テレビ系ドラマ「セクシー田中さん」の原作者・芦原妃名子さんの訃報を受け、胸中をつづった。
芦原さんは26日にXとブログを更新し、ドラマ脚本をめぐって局側と折り合いがつかず、自らが9、10話の脚本を書くことになったことへの経緯と謝罪の思いを伝えていた。ネット上の反響を受けてか、28日に該当ポストの削除とブログ閉鎖を行い、29日に急死。自殺とみられる。最後のポストは「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい」だった。
赤松氏は原作漫画の映像化に伴う現状と問題点、脚本家側への配慮を指摘。「脚本家を責める流れになってはならない」と締めくくった。
◆赤松氏の投稿は次の通り。
あってはならない事が起こってしまった。漫画や小説のメディアミックス企画(アニメ化やドラマ化)では、昔から頻繁に「原作者の望まない独自展開やキャラ変更」などが問題になってきた。もっとも近年は「原作者へのまめな報告や根回し」が行われるようになり、昔のような「原作者が協力を拒否して(オリジナル企画へと)タイトル変更」などというような事は少なくなってきたと思う。特にここ数年は「原作そのまま(アングルなども漫画そのまま)」でアニメ化ドラマ化する傾向が強まり、原作ファンからの不満も相当減ってきている印象だ。 しかし、それでもまだまだ「(原作者への)事前説明の徹底」と「二次使用に関する契約書」の詰めが甘いということだ。この2点は主に出版社と制作側(製作委員会など)側の問題だが、原作者側でも「事前の説明で納得がいかなかったり、後から約束と違うようなことがあった場合の相談場所やその知識」が必要になってくると考える。 また、脚本家がオリジナリティを発揮できない(やり甲斐が少ない)ことも創作の職業としては問題で、ここにどう折り合いをつけていくのか、業界団体(や場合によっては議員チーム)で検討する組織体を作るべきだ。 そして今回に関しては、脚本家を責める流れになってはならない。