脳に1日2回電流を流すことで、アルツハイマー型認知症の治療に役立つ可能性があることが分かってきた。中国・寧波大学の研究チームが、軽度から中度の認知症患者の脳に低強度の電流を流し、偽の治療を受けた対象群と比較したところ、6週間後、脳ザッピングを受けた63名の患者全員の言葉の再生と再認の能力が向上。一方、対象群は全員改善が見られなかった。
経頭蓋直流電気刺激法(tDCS)として知られる非侵襲的で痛みを伴わないセラピーが、脳の変化する能力を活性化し、再配線を可能にすると研究者らは理論化。同セラピーは計画、意思決定、記憶に使われる前頭前皮質に電極を付けて行う。
今回の結果に研究チームは、同セラピーが認知機能改善において重要かつ有望であることを強く示唆しているとした。