国民民主党の榛葉賀津也幹事長が20日、定例会見を行い、自民党の宮沢洋一税調会長をけん制した。
同日に自民党・公明党による与党税制改正大綱が取りまとめられ、その中で「103万円の壁」については123万円への引き上げが書き込まれた。また、自民・公明・国民民主の3党の幹事長会談が開催され、24日に、3党の政調会長+税調会長の6者による協議を行うこと、その後も協議を継続することが確認された。
「103万円の壁」を巡っては、今月17日に自民、公明、国民民主の税調らが協議。しかし、開始から約10分で国民民主側が席を立ち、「決裂」する事態となっていた。自民・宮沢洋一税調会長はゴールが見えないという意味で「グリーンの場所を教えてほしい」とゴルフに例えてコメントしていた。
20日の会見で榛葉氏は「123万ではダメなので、それを理解されたので再協議になった」と森山氏、公明の西田実仁幹事長が会談で一定の理解を示したことを示唆した。一方で「自民党さんは長い歴史ですから。それを数週間・数カ月で変えるのは無理かも知れません」と前置きした上で「普通、税調会長っていうのは、政調会長の下(もと)にいるんですよ。幹事長の下に政調、税調があるんですよ」と力説。幹事長間での取り決めが重い意味を持つとして、ちゃぶ台返しをするような宮沢氏の発言をけん制した。
また「長い自民党さんの歴史の中で、時として強い権力を持つのが税調会長ですから、そういった意味でいろんな力学が働いてるんじゃないですか」と宮沢氏の“権力”についても分析していた。