日本維新の会の藤田文武幹事長(42)が18日、国会内での定例会見で、党独自の緊急経済対策の提言案をまとめ、政府に申し入れる方針を明らかにした。柱は社会保険料の減免で、消費税を一律8%にすることや子育て世帯への支援、ガソリン税の暫定税率の廃止を求める。
藤田氏は「消費者に直接恩恵をもたらせる、可処分所得を向上させる策ということで、社会保険料の減免というのが低所得者を含めて、一番広く、恩恵を素早くお届けできる。こちらの方をメインで大幅な減免を求めていくという形」と説明した。
社会保険料の減免は「5・7兆円、5兆~6兆。低所得者については保険料の半減、それ以外の人については社会保険料を3割減していく」と、具体的な規模感を示した。「法令改正でなくできますから、速やかに進めていくということで、いち早くその果実を国民の皆さんにお届けするという提言であります」とスピード感を重視した。
消費税減税については「軽減税率をやめていくという中長期的な趣旨も含めて、10%から8%への減税。元々我々は恒久的に8%にやるべきだという考え」と、恒久的な8%への引き下げを求める。
原資については「新規のこのための国債を発行するというわけでなく、税収の上振れ、予算の執行残、予備費のあまりが数兆円レベルでありますから、それらを原資として今回の緊急経済対策を打つべきだという提案」とした。
政府の総合経済対策に向けた自民党の提言に、所得税減税が盛り込まれなかったことについては「経済対策と銘打ったばらまきが散りばめられた自民党のいつも通りのやり方に、先祖返りしたような緊急経済対策になった。さまざまな領域に個別に、租税特別措置や補助金をセットしていくようなやり方はもうそろそろ卒業すべき」と評した。