作家の百田尚樹氏(67)が17日、都内で政治団体「日本保守党」の結党会見を行った。事務総長のジャーナリスト・有本香氏(61)、小坂英二荒川区議(50)が出席。地域政党・減税日本と友党関係を結ぶことが発表され、河村たかし名古屋市長(74)が共同代表に就くことも発表された。
日本保守党は「日本の国体、伝統文化を守る」「安全保障」「議員の家業化をやめる」「移民政策の是正-国益を念頭に置いた政策へ」など、9つの重点政策項目を掲げた。
移民政策について、百田氏は「少子化からの労働力不足。おそらく経団連あたりから、なんとか労働者を入れてくれということで政府に働きかけた制度。労働力不足したらあかんやろということで移民を入れている。日本の経済を優先して考えてると思うんです。しかしこれは大きな陥穽(かんせい=わな)がある」と指摘した。
百田氏は「一時的に労働力はカバーできるが、日本全体としてはプラスでしょう。しかしながら、それ以外に大きなマイナスコストはないのかというのが我々の疑問。10年20年単位のマイナスコストを計算しているのか」と強調。治安や国民健康保険の未払い、生活保護などの問題を挙げた。
岸田文雄首相(66)が「外国人と共生する社会」と発言したことを踏まえ「全く思想や死生観が違う人たちと果たして共生が可能なのか。本当に、ヨーロッパを見ているとわかる」と問題提起した。「日本という全く異質な文化伝統を持つところに外国人がやってきて、共に日本人と暮らして同じコミュニティーでやっていく。どういうシステム…例えば言語、日本語を教える、あるいは日本の風習となじんでもらう。こういうことが一切、今の政府は政策取られていない」と語気を強めた。
続けて「どういうシステム、制度をこしらえたら理想的な行政が可能なのかっていうことは一切なされていない。少子化で労働力が不足しているから、外国人を入れてしまえばいいんだろうと。これは見直すべき」と主張した。
有本氏も「移民政策の是正ということを掲げると、外国人排斥、排除じゃないかと誤解される。普通に仲良く穏やかに暮らしていれば問題はないが、もう既に問題が顕在化している」と熱を込めた。ある公立小学校では外国籍の子どもが約半数を占め、授業に支障が出ているとして「こういうことを放置しておいて、言葉だけ『外国人と共生しましょう』というのは本当にひどい話。政府がやらないのであれば、私たちはここの部分をいろいろ深掘りしていきたい」と、優先して取り組むとした。