前明石市長の泉房穂氏(60)が8日までに、自身のX(旧ツイッター)を更新。子どものみの外出や留守番を「児童虐待」として禁止する埼玉県虐待禁止条例改正案が埼玉県議会に提出され、13日の本会議で採決されることに「こんな『条例』を通してはならない」と主張した。
条例改正案は、6日の委員会で審議され、自民党と公明党の委員が賛成し可決した。保護者などに対し、小学3年生以下の子どもを自宅や車などに残したまま外出したり放置することを禁止する。小4~6年の子どもについても努力義務とした。自民党の埼玉県議団は、子どもたちだけで公園で遊ばせたり、登下校させることも「放置」にあたるとして禁止すると説明している。
泉氏は「〝ゴミ出し〟に出るのも、近所に〝回覧板〟を持って行くのも『虐待』(放置)にあたるとの驚きの内容。しかも『それを見かけたら通報せよ』との義務まで県民に課している」と苦言を呈した。
別の投稿では「埼玉県の条例制定の可否は、『県議会』のみならず『知事』の判断にもかかっている。可決の場合、知事は〝地方自治法176条1項〟に基づき、『一般再議』の手続をとるべきだ。その場合、〝3分の2〟の賛成がなければ廃案となる。『特別再議』(4項)で、国の判断を仰ぐことも可能だ」と、大野元裕埼玉県知事(59)による〝再考〟を求めた。
条例改正案は罰則規定がないものの、県内の保護者やPTAなどが改正案に可決しないよう求める署名活動を始めるなど、波紋が広がっている。