日本維新の会の藤田文武幹事長(42)が20日、国会内での定例会見に出席。池下卓衆院議員(48)=大阪10区=が、地元の高槻市議だった男性2人を任期中に公設秘書として採用した問題で「地方議員と公設秘書というのは、両方とも原資が税金。税金をお預かりして職務に就くということを、2つの先からいただいて仕事をするということは、やっぱりご批判もあるし違和感があるという方も多くおられる。それは真摯(しんし)に受け止めたい」として、党として内規を整備することを明らかにした。
藤田氏は「公設秘書が兼職をするということについては、私は否定されるものではないという風に思います。(兼職)届を出していなかったことには瑕疵(かし)があるが、兼職の実態があったということについては法的には問題はない」としながらも「ルールが党としてはない。地方議員との兼職っていうものが我が党の状況や政策思想で考えると、やはり違和感を持たれる方が多いし、そこについて内規を作ろうという立場」と、9月中にルールをつくるとした。
党所属の全国会議員に、公設秘書の兼職の有無や、地方議員との兼職があるかを聞くアンケート調査を実施。結果を踏まえ、内規の内容を検討する。市議だった2人が、秘書業務を兼職していたことを党として把握していたのかどうかを記者団から問われ「党として把握はしていなかった」と説明。隠蔽の意図は否定した。
自民党の世耕弘成参院幹事長が「道義的にまずありえない」と、与野党から批判の声が上がった。藤田氏は「地方議員との兼職についてありえないと断じてしまうのは、ちょっと乱暴じゃないかと思うし、逆に言うと自民党にも結構いると思う。お調べになったほうがいい」と反発した。
藤田氏は池下氏を口頭注意したが「ルールもない内規もないことについて、非常に印象が悪いから、ネットやメディアに辛辣に言われているから、量刑を通常のものを踏み越えて重たい処分をするというのはやるつもりはない」と、新たな処分は否定した。