日本維新の会の藤田文武幹事長が6日、国会内で定例会見に出席。次期衆院選をめぐり、同党の参院議員が相次いでくら替え出馬していることに「次の来るべき衆院選は、我が党の結党始まって以来の大勝負になる戦い。ベストの布陣で戦うという我々の覚悟のひとつだという風に捉えていただければ」と述べた。
同党政調会長の音喜多駿参院議員は5日、次期衆院選で東京1区からの立候補を表明した。大阪3区に東徹参院議員、同5区に梅村聡参院議員、兵庫8区に清水貴之参院議員がくら替え出馬する。藤田氏は、音喜多氏のくら替えに「党三役である音喜多政調会長が、執行部の一員として主戦場に乗り込んでいきたいという思いを我々にも伝えていただきまして、象徴区となる東京1区、注目度の高い選挙区で挑戦するということが進んだ」と経緯を説明した。
藤田氏は、次期衆院選へのくら替えが進むのかという問いに「なきにしもあらず。選挙区や、ご本人の意思がないとだめですから。可能性としてはゼロではない」と否定しなかった。一方で「参議院を軽視しているわけではない。次の衆議院選挙が最も大事な戦い。ターゲットを絞って戦いに臨むということ。参議院にはもう出さないということではなくて、参議院での影響力を持つことが我々の政策実現につながるのは事実。2年後には参院選もありますから、ひとつでも多くの選挙区に候補者を擁立できるよう頑張りたい」と強調した。
4人のくら替え出馬によって、参院では予算を伴う法案を単独提出できる21議席を割り、党単独での提出はできなくなる。藤田氏は「武器をひとつ失うというのも事実。参院選で我々にご期待をいただいて票を入れてくれた皆様には、衆議院での躍進をお見せするということでお返しするしかない。補選は必ず(候補者を)出したい」と、最善策を示した。