日本維新の会の吉村洋文代表(50)が20日、大阪市内の党本部で行われた常任役員会後、藤田文武共同代表(44)とともに囲み取材に応じた。
記者団から、安全保障政策を担当する高市政権の幹部の1人が、報道陣とのオフレコ取材に「日本は核兵器を保有すべきだ」と発言したことについての見解を問われた吉村氏は「個人的な見解だと言った上で、オフレコの場でありっていうのを前提で、前後の文脈も分からない、誰かも分からないといった発言。そういったオフレコの場の発言を報道としてやることは、報道とか、国民の知る権利とかそういったことを守る上でどうなのかなと思っています」と〝オフレコ破り〟の報道を批判した。
吉村氏は「官房長官自身、非核三原則は堅持して変わらないといった正式な見解を出されています。個人的な見解でもあり、前後の文脈もわかっていないという状況の中で、罷免すべきだとかクビにすべきだというのは僕は違うと思う」と高市政権を擁護した。
「それがまかり通るのであれば、オフレコの場でも皆さんに何もしゃべらないということになる。それが本当に国民の知る権利にとってプラスになるのかと。オープンな場で言ったらダメですよ。正式な場でそういったことを言ったら、それはダメだということになると思います」と断った上で「取材のやり方として、オフレコですよね、個人的な見解です。前後の文脈すら分からない、どういう主旨なのかも分からない。そこだけ切り取ってバンと出して、これどうですか…っていうのは僕はちょっと違うんじゃないかなと思います」と述べた。
記者団から「オフレコの場での発言ということでは容認すべきで、更迭まではいかなくていいんじゃないかという考えか」と問われた吉村氏は「容認も何も…前後の文脈も分からないじゃないですか。どういう状況で、本気で言う話なのか、前後の状況、飲みの場なのか。それが全くわからないというところで、ワンワードだけ切り出してやるっていうのは、ちょっと違うんじゃないかなというふうには思う」と強調した。
さらに「それをもとに評価をつけるのも違うと思うし、それでクビにするっていうのはもっと違うんじゃないかなと思います」と主張した。