ポール・マッカートニー(80)がザ・ビートルズ最後の曲でジョン・レノンさんと共演を果たす。当時のデモ曲からAIを使いジョンさんのボーカルを抽出したという。
BBCラジオ番組『トゥデイ』で、「ちょうど完成したところで、年内にリリースされる予定さ」と話したポール、曲名は明かさなかったものの、『ナウ・アンド・ゼン』だと報じられている。
1980年に40歳で死去したジョンさんが書いた同曲は、その後オノ・ヨーコが「For Paul」とラベルを付けてポールに渡したカセットテープに収録されていたものだという。
そして同バンドのドキュメンタリー、3部構成のダブルアルバム、伝記本から成る「アンソロジー」プロジェクトの際に、同曲のリリースが予定されていたものの、そのテープからは代わりに『リアル・ラヴ』と『フリー・アズ・ア・バード』が発表されていた。
ちなみに同バンドのプロデューサー、ジョージ・マーティンは『リアル・ラヴ』の制作を拒否、メンバーは『フリー・アズ・ア・バード』で共同プロデューサーを務めたエレクトリック・ライト・オーケストラのジェフ・リンを採用していた。
今回の曲ではピーター・ジャクソン監督による2021年のドキュメンタリー『ザ・ビートルズ:Get Back』の手法を使ったそうでポールはこう明かしている。「ジャクソンは劣化気味のカセットからジョンの声を抽出することに成功したんだ。ジョンの声、そしてピアノがあって、それをAIで分別することができた。その機械に言うんだ『これは声。これはギター。ギターを抜いてくれ』って」「最後のビートルズレコードを作るとなったら、それはジョンが持っていたデモ曲だった。ジョンの声を取り出しこのAIを使って純化させる。それからいつものようにレコードをミックスする。それで自由度が高まる感じさ」