どこの動物園でも人気者のひとつに挙げられるレッサーパンダ。京都市内にある京都市動物園のウーロン(オス、11歳)とミーミー(メス、5歳)も、愛くるしい姿で来園者の心を和ましている。
主食は竹の葉だが、2頭ともリンゴなど果物が大好き。飼育員の中原文子さんによると、特に食欲旺盛なウーロンは一心不乱に食べるそうで、体を触られても全く気にしないそうだ。「〝もっと欲しい〟とこちらに向かってくることもありますね」とおねだりに苦笑いを浮かべた。
ミーミーはずばぬけた運動神経の持ち主。施設内にある高い木をある程度の位置より登れないように板で防いでも、難なくクリア。そのため、板を大きく増設することを余儀なくされた。幸いにもこれまで逃げ出したことはないという。
1月から3月にかけての繁殖期は子づくりに励む時期。それでもメスの発情の波がピークに達しないと、交尾には結びつかない。ウーロンが〝ちょっかい〟を出しても、ミーミーに〝その気〟がないと怒りに触れ、追いかけ回される羽目に。運動神経抜群のミーミーから逃れるすべもなく、追いつかれて〝謝るしかない〟そうだ。
それでも、交尾の確認はできており、決して仲が悪いわけではない。繁殖目的としてペアを組んで3年目。中原さんは「うまく行ってほしいですね」と2世誕生を待ち望んでいた。