オーストリアの列車内で、アドルフ・ヒトラーの演説が流れ、乗客らが戸惑う事態が発生した。 普段の車内アナウンスに代わって、ヒトラー本人のスピーチに加え「ハイル・ヒトラー(ヒトラー万歳)」「ジーク・ハイル(勝利万歳)」といった叫び声も響き渡っていたと報じられている。
ブレゲンツからウィーン行きの列車でのハプニングだった。ある乗客は車内全員が完全にショックを受けていたと説明。緑の党のデヴィッド・ストゥーグミュラー議員はBBCにこう話す。「2回聞きました。1つは30秒ほどのヒトラーのスピーチ、そして、『ジーク・ハイル』という声です」
乗務員らは再生停止ができず、さらにアナウンスもできない状態だったそうで、ストゥーグミュラー議員はその後、収容所から生還した高齢の女性と乗車していたという男性からメールをもらったそうだ。
運転士によると、ここ数日に渡って、何件かのトラブルが起こっていたそうで、オーストリア連邦鉄道はこう声明を発表している。「その内容と我々は明確に距離を置いています。この放送はインターコムを通して、電車にいる何者かが直接仕掛けたと我々は想定しています。この件を警察に通報しました」。その後、同件に関与した容疑で2人が逮捕されている。