日本労働組合総連合会はこのほど、連合・労働組合の認知度や連合に対するイメージなどの把握を目的に、全国の15歳以上の男女に対して「連合および労働組合のイメージ」に関するインターネット調査を実施し、その結果を公表。現在働いている人の約70%が仕事・職場に何らかの不満を持っているが、そのうち半数以上が不満を抱えたまま、何もできていないことが分かった。
まず、現在働いている1490人に仕事・職場に対する不満を聞いたところ、「賃金が低い」(35.0%)が最も高く、それに「会社の将来に不安がある」(18.1%)、「仕事の内容」(16.2%)、「労働条件(賃金以外)がよくない」「人間関係がよくない」(ともに15.6%)が続いた。また、何らかの不満がある人の割合は70.2%となった。
世代別にみると、40代で「能力・実績が正当に評価されない」(19.6%)、60代以上で「雇用が不安定」(13.7%)が全体と比べて、5ポイント以上も高い結果に。不満がある人の割合は、30代(78.6%)が最も高く、40代(74.7%)、20代(70.7%)が続いた。
業種別にみると、不動産業・物品賃貸業では「雇用が不安定」(20.0%)、医療・福祉では「賃金が低い」(46.7%)、公務では「仕事の内容」(27.4%)が全体と比べて、10ポイント以上高い結果に。不満がある人の割合は、医療・福祉(77.6%)が最も高く、情報通信業(76.3%)、建設業(75.9%)が続いた。
現在働いており、仕事・職場に対して不満があると回答した1046人に、不満を解消するためにどのような行動をしたか聞いたところ、「何もしていない」が58.9%にものぼり、半数以上が仕事の不満を抱えたまま、何も行動できずにいることが明らかになった。
行動していない理由を聞いたところ、「不満の解消は諦めている」(41.9%)が最も高く、「解消までの労力を割きたくない」(31.2%)、「行動するための勇気がない」(20.5%)が続いた。さらに「解消する手段を知らない」(20.1%)、「労働に関する知識がない」(10.1%)という声もあり、知識不足が原因で行動に至らないケースがあることも明らかになった。(連合調べ)