ゼンデイヤなどのセレブリティ御用達スタイリストとして知られるロー・ローチが引退を表明した。
2022年のCFDA(アメリカファッション協議会)ファッション・アワードで初めてスタイリスト賞を受賞し、リアリティ番組『レジェンダリー』の審査員としても知られるローは、業界の「政治、嘘、間違った物語」に飽き飽きしたことをその理由に挙げている。
「引退」と書かれた看板の画像と一緒に、ローはインスタグラムにこう投稿した。「私のカップは空っぽです。長年にわたり私と私のキャリアを支えてくれた皆さん、ありがとう」「自分のイメージを私に託してくれた全ての人に、私はとても感謝しています。もしこのビジネスが服だけだったら、一生やっていけると思うのですが、残念ながらそうではありません。政治、嘘、偽りの物語が、ついに私を捕らえたのです。あなたの勝ちです。私は辞めます」
ゼンデイヤとの仕事だけでなく、ローは2021年にイッサ・レイ、ケリー・ワシントン、プリヤンカー・チョープラーらとの仕事が評価され、ハリウッド・レポーターのスタイリスト・オブ・ザ・イヤーを受賞、最近ではヴァニティ・フェア主催のアカデミー賞のアフターパーティーで、ケリー、ハンター・シェイファー、イヴ・ジョブス、ミーガン・ザ・スタリオンらのスタイリストの役を担った。
一方でこの投稿に対し多くのファッション界の大御所たちが、ローに再考を促すコメントを寄せている。スーパーモデルのナオミ・キャンベルは「ロー、私はあなたを引退させないわ!!!! 私たちは辞めない。努力しすぎたもの」とコメント、また故デヴィッド・ボウイの妻で同じくスーパーモデルとして活躍したイマンは、「引退するには才能がありすぎよ。あなたはデザイナーの心を持った人」とハートの絵文字と共にコメントを寄せた。
他にもデザイナーのクリスチャン・シリアーノは、「絶対にダメだ」とコメント、英版ヴォーグの編集長エドワード・エニンフルは、「英国版ヴォーグはいつでもあなたの家だ」と投稿した。また女優のニーシー・ナッシュは、「私たちは皆、自分の条件で動いている。次の役が欲しくて終わったのなら、祝福するわ。もし、あなたが『悪い時期』を過ごしているのなら、あなたの中の主役のエネルギーを維持して」と応援の言葉を寄せている。