ペットにかける費用「犬は増加」「猫は減少」 光熱費、ペットホテル費の増加など世情を反映

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部
画僧はイメージです( Dahina/stock.adobe.com)
画僧はイメージです( Dahina/stock.adobe.com)

 ペット保険を扱うアニコム損害保険はこのほど、同社のペット保険契約者へのアンケートをもとに、2022年にペットにかけた年間支出費用を発表した。2022年分の調査は2388件の回答、2021年分の調査は2237件の回答を基にした。愛情も費用も惜しまない飼い主の姿が明らかになった。

 1年間にかける費用、犬は約36万円、猫は約16万円の結果となった。犬が35万7353円(前年比103.4%)、猫が16万766円(前年比95.0%)だった。

 ​犬・猫ともに支出が大きかった項目は、「ケガや病気の治療費」と「フード・おやつ」で、合わせると犬では全体の37.3%、猫では49.9%を占めた。ともにペットが元気に暮らすために欠かせない項目であり、飼い主からは「フードを良質なものに変えた」「少しでも楽しく暮らせるよう食事のレパートリーを増やした」などの声が寄せられた。

 犬・猫ともに「飼育に伴う追加の光熱費」の増加が目立った。2022年は梅雨明けから猛暑が続いたこと、電気代・ガス代の値上げなどもあり、この項目にも影響があったものと考えられる。ペットと暮らすには温度・湿度管理は必要不可欠で、冷暖房などを一年中つけているという家庭も多く、光熱費への影響も避けては通れないと見られる。

 猫で増加している項目に「ペットホテル・ペットシッター」(前年比102.5%)があった。理由としては「仕事で自宅を留守にする日が増えた」「行動制限が減り家族で旅行に出かけたため」などの回答が寄せられた。また、飼い主と一緒に外出することが多い犬では、「ドッグランなど遊べる施設」(前年比130.8%)「交通費」(前年比129.3%)が増えた。新型コロナウイルスの感染が落ち着きを見せた時期に、家族で外出を楽しんでいたことがうかがえる。

 人気犬種上位のトイ・プードル、チワワ、柴犬、ミニチュア・ダックスフンドの間でも支出額に特徴が出た。

 最も合計額が大きかったのはトイ・プードルの37万円で、全体平均を1万円以上、上回った。トイ・プードルは、被毛が伸び続けることから定期的なカットが必要なため、「シャンプー・カット・トリミング料」が7.3万円と高額で、「治療費」の7.0万円を上回るとともに、柴犬の2.7万円と比べても3倍近い出費となった。

 超小型犬で食事量も少ないチワワは「フード・おやつ」の費用が3.8万円と、全体平均の6.6万円を大きく下回った。「サプリメント」も0.9万円と、全体平均の1.1万円を下回った。

 柴犬は「フード・おやつ」が7.8万円で、全体平均を1万円以上、上回った。一方で「ケガや病気の治療費」は5.6万円と、全体平均よりも少ないという結果だった。

 ミニチュア・ダックスフンドの「洋服代」は1.2万円で、4犬種の中で最も高額。独特の体型であるミニチュア・ダックスフンド専用の洋服を販売しているブランドも多く、予想通りの結果ともいえる。また、椎間板ヘルニアにかかりやすいなどの影響か、サプリメントにも費用をかけている飼い主が多いことがわかった。

 飼い主自身よりもペットにかける支出が大きい項目としては、「美容院(理髪店)」が最多だった。トリミングが必要な犬種では、「飼い主自身は2~3ヶ月に1度なのに、愛犬は毎月トリミングに通っている」「パックなどを行うので」などの回答が寄せられた。ペットのほうが「治療費」が高い理由としては「ずっと元気でいてほしい」という声のほか、「人間よりペットが優先」「一番大事だから」という愛情に溢れる声が届けられた。

 うさぎと、ハリネズミやハムスターなどの小動物(ほかにモモンガ、リス、ハムスター、ネズミ、モルモット、ハリネズミ、チンチラ)にかける費用は、年間10万円台だった。特筆すべき事柄は「飼育に伴う追加の光熱費」で、うさぎで2.5万円、小動物で3.4万円と、犬・猫よりも高い結果だった。犬・猫に比べると寒さに弱いペットも多く、夏のエアコンだけでなく冬は専用のヒーターで保温する必要があることなどが理由として考えられる。

 調査方法は、アニコム損保のペット保険「どうぶつ健保」の契約者に対し、2022年1月1日~12月31日の1年間にペット1頭へ支出した費用について、インターネット上でアンケートが実施された。

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