猫の経済効果は2兆円だニャ 「ネコノミクス」は星野阪神優勝13回分!? 関西大・宮本名誉教授が試算

杉田 康人 杉田 康人
関西大の宮本勝浩名誉教授
関西大の宮本勝浩名誉教授

 経済効果の研究で知られる関西大学の宮本勝浩名誉教授(77)が、2が6つ並ぶ2022年2月22日の〝スーパー猫の日〟にちなみ、2022年に猫がもたらす経済効果「ネコノミクス」を試算。約1兆9690億円とする計算結果を発表した。

 宮本名誉教授は、1兆円を超える経済効果の計算は非常に少ないとして「ネコノミクスは非常に大きい金額である。小さな猫の飼育の世話、費用は家庭にとって小さいものであるが、日本全体となるといかに大きな金額になるかということがよくわかる」と述べ、各家庭の小さな積み重ねが日本経済全体を大きく動かす原動力になるとした。

 東京五輪・パラリンピックの経済効果約6兆1442億円には満たないが、プロ野球で爆発的な盛り上がりを見せた03年の星野仙一監督率いる阪神優勝の経済効果約1481億円の約13倍に及ぶ。

 宮本名誉教授は、日本最大の市民マラソン・東京マラソンの経済効果を約271億円(13年)と試算していた。1年間のネコノミクスと匹敵するには、約73回の開催が必要であるとして「それほど『ネコノミクス』の効果は大きい」と分析した。

 試算では、昨年12月22日に発表された国内の猫の飼育頭数894万6000頭をもとに、キャットフード代や医療費などでかかる1頭あたりの年間飼育費用を10万1520円として、猫全体の飼育にかかる総費用を9081億9792万円と計算した。

 さらに、猫グッズや猫カフェなどの消費支出を約20億円、全国各地の「猫駅長」や「猫島」など、猫を目的にした国内旅行の消費支出を約13億9200万円とした。消費者が猫のために直接消費した金額約9115億8992万円を用いて、キャットフードや原材料を販売する企業などへの経済波及効果を推計。最終的に約1兆9690億円という額をはじき出した。

 宮本名誉教授は、コロナ禍で「巣ごもり生活で外出の機会が減り、自宅で心を癒やすことができるペットが欲しいと思ったことや、ペットが居ることにより家族のコミュニケーションが増加すると考えて猫などを飼育したいと考えたからであると推察される」とし、〝ネコノミクス〟の原動力となる飼育頭数の増加傾向は当分の間続くと想定している。

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