大きな組織のなかにいると、つい自分自身に力があると思ってしまいますが、それは決して自分の実力ではなく、その組織の力だということに、離れてはじめて気がつくのは会社員だけの話ではありません。
今回は、大手芸能事務所を出て、集客やPR含めてすべてを自分たちの手で行う芸能事務所に入り、もがき苦しみながらも前の事務所では感じることのなかったファンの想いの強さと、ファンとのあいだにある絆を感じながら芸能活動を継続させている24名の次世代ボーイズグループ「VOYZ BOY」に所属する赤名竜之輔さんに話を伺いました。
ーーまずは、自己紹介をお願いいたします。
赤名竜之輔(以下、赤名):大阪府出身、お母さんのハンバーグが大好きな22歳、VOYZ BOYの赤名竜之輔です。よろしくお願いします!
ーーまずは、赤名さんの芸能界に入ったきっかけを教えてください。
赤名:小学校5年生のときに、一人で大阪から新幹線に乗って前の事務所のある乃木坂に直接履歴書を持っていきました。いま思うとすごい行動力だなと思うのですが、郵送だと見てもらえないなと思って、両親に「行ってくる」と。両親は「お前が行きたいんやったら行って来い」と送り出してくれたんですが、あとから聞いた話だと、お母さんがこっそりついてきてくれたみたいです(笑)。
ーーそこからすぐに所属されたんでしょうか?
赤名:いえ。2〜3年連絡がなかったので、諦めていたし忘れていたんですが、僕が学校に行っているあいだに電話がかかってきて、週末のオーディションに呼ばれて。そこから、つぎはこのステージに来てください、と毎回呼ばれるようになり、とんとん拍子でした。
その後、僕自身も憧れていた方々の、本当に有名なみなさまのバックダンスも叶っていた……んですが。調子に乗ってしまって、そのせいで上手くいかないことが増えてしまって。自業自得なのですが、そこで挫折してしまったんです。
ーーその後、いまのVOYZ BOYに入ったきっかけは?
赤名:その挫折から、改めて芸能界で勝負するために、一年間LAへ留学に行ったんです。LAでは語学と並行してダンスと芝居とアクションの勉強して。もちろん言語の壁とか、向こうの人たちの圧倒的な表現力でくやしい思いもしたのですが、すごく楽しい一年でした。
それで帰ってきて、改めて事務所に入ろうと思って渋谷に行って、すぐに3社からお声がけいただいて。そのなかで一番アツい気持ちで向き合ってくれたのがいまの事務所だったので、所属することに決めました。
ーー前の事務所と、いまの事務所のちがいはありますか?
赤名:やっぱり大きな基盤がすでにあって、何十万人に見てもらえる環境が当たり前だった前の事務所と、集客やPR含めてぜんぶ自分たちでやることを決めて活動しているいまの事務所でできることをやれることを比べると、くやしいと思うことはたくさんあります。でも、前の事務所には大きな看板があっただけで、決して僕がすごいわけじゃなかったんです。
だからこそ、もがき苦しみながらではありますが、着実に一歩一歩自分たちの力で前に進んでいるいまの状況は、本当の意味で自分に力がついてきているのが実感できます。
それに、一番大きいのは、一人一人のファンの方の想いの強さと、僕たちとファンの方たちのあいだにある絆。これだけは、絶対に負けない自信があります。
ーー前の事務所が大きかった分、いまの赤名さんに対していろんな声を寄せる人もいらっしゃいそうですが……。
赤名:そうですね。ファンの方から、前の事務所の価値を下げないでほしいと面と向かって言われたときは落ち込みましたね。でも、それでも僕は前を向いて行かないといけないし、僕は、いま応援してくれる人たちを絶対に東京ドームに連れて行かないといけないと思っていますし、そのひとつのゴールに到達するまでが僕たちにしかできないエンターテインメントだと思っています。
でも、友だちをLIVEに連れてきてくれる方、布教動画を作ってSNSに載せてくれている方、どのプラットフォームにおいてもコメントを書いてくれる方。最近だと、有志でチラシ配りをしてくださっている方もいて。僕らVOYZ BOYに対して協力的な方が増えていて、本当にVOYZ BOYとファンのみなさんのワンチームで走っているな、と感じています。
ーーでは、現在のVOYZ BOYの目標を教えてください。
赤名:東京ドームに向けて、現在は12月23日の豊洲PITを満員にするために頑張っています。そのために、メンバー全員で毎日チラシ配りをしていますし、メンバー有志による宣伝部では、自分たちでテレアポをして、プレゼンして、文化祭やイベントを決めてきてくれて、グループに宣伝の場を作ってくれています。もう本当にすぐになってしまいますが、とにかく年内最後まで走り切りたいと思っています。
ーーありがとうございます。最後に一言お願いいたします。
赤名:締めの言葉としてはもしかしたらふさわしくないかもしれませんが、この場を借りて、僕のファンに感謝を述べさせてください。のすけファミリーのみんな。本当にいつも温かい応援をありがとう。一人じゃないと思えるのは、いつも僕のことを支えてくれているみんなのおかげです。まずは豊洲PIT、最高のステージを見せられるようにがんばるので、僕についてきてください!