全国流行「ティラノサウルスレース」二体三脚、総選挙、ラジオ体操も「世を忍んでいるティラノサウルスがいっぱい」

 今年各地で流行し、ネットでも人気になった「ティラノサウルスレース」のブーム火付け役「日本ティラノサウルス保存会」が、このほど、「ティラノサウルスレース」を商標登録した。今年4月に同保存会の川本直樹会長が始めたイベントが、日本各地に波及。川本会長は「世を忍んでいるティラノサウルスがいっぱいいるんだな」と盛り上がりを歓迎している。

 ティラノサウルスの着ぐるみを身につけ走る企画。アメリカの催しを参考にした川本会長が今年4月に鳥取県で初めて開催したレースには103体が集まり、テレビやSNSで大きな話題になった。現在は初回レース出場者が”のれん分け”のように各地へ持ち帰ったり、―保存会と関係なく独自に企画されたりして青森や山梨など全国で類似イベントが行われるようになった。

 類似イベントの開催にあたり”本家”へ許可を取る必要はないと川本会長はスタンスを示している。商標登録したのは、ネットミームが突然現れた第三者に商標登録された騒動を受け「あとで嫌な思いをするくらいなら先に取ってしまおう」とトラブルを予防するためだ。

 川本会長は「人を集めやすいし、やっていることも複雑じゃない。若い人が自分たちの楽しみにやったり、何かやりたいけど方法が分からない人たちに非常にわかりやすいやり方。素人の人がやってほしいなという気持ちはあります」とコンテンツの活用に期待。「みんな着ぐるみを着て走ってアハハ!で満足される。非常にやりやすい」というシンプルな運営内容も後続しやすい理由になっている。

 ―保存会はこれまでに4回のイベントを主催してきたが、「競技性を高めると足の速い人を決めるレースになってしまう」と競技ルールはあえて定めていない。上り坂道80メートルのレースや、砂浜約30メートルを二体三脚で走るレースなど距離もコースも毎回異なる。体格差によらない接戦になるよう、「成獣オスの部」「同メスの部」「幼獣の部」に分ける場合もある。

 また、会場を一番ハッピーにした参加竜を投票で選ぶ「ティラノサウルス総選挙」も同時開催している。「これをやると、会場のギャラリーを参加竜が楽しませてくれる。足が速くない人でも目指せる」と川本会長。入賞竜は「MVT(Most Valuable Tyrannosaurus)」として表彰される。他にも、全竜が一斉に同じ動きをするシュールな見た目のラジオ体操など、足が速くない参加竜も楽しめるコーナーを設けている。

 12月24日には、鳥取県・だいせんホワイトリゾートで「ティラノサウルス捕獲作戦」と名付けたイベントを実施予定。会場を歩き回るティラノサウルスと恐竜を探すハンターに分かれ、ハンターは発見した恐竜の写真を撮りSNSにアップすることで”捕獲”する。川本会長は「クリスマスイブにティラノサウルスでうろつきたいと言う変な人を集める企画です」と呼びかけた。 

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