駐車場でガラの悪い若者に囲まれた!パニックに陥った58歳男性の運命 話題のCM彷彿する結末

河田 智 河田 智
画像はイメージです(Fiedels/stock.adobe.com)
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 パズル作家・河田智氏(58)がデイリースポーツ紙で連載しているコラムに読者らの反響が相次ぎました。若者たちと60歳目前の筆者とのひとコマをテーマにしたものです。コンビニのレジ前でコワモテ男性と高齢女性がラップをくり広げ、偏見を解消し、寛容さを取り戻すACジャパンのCMが話題となりましたが、それに近い印象が伝わったようです。

  ◇   ◇

 実家からの帰り道。高速のパーキングに立ち寄りました。トイレで用を足して喫煙所のほうを見ると、ガラの悪い3人組がたむろしてる。こんな夜中にいい若者が。ロクなもんじゃないな…。軽く目が合ったけど無視して、クルマに向かいました。

 けれど、中へ入れません。キーのボタンを押してもピッという反応音がない。何度やっても同じ。たぶん電池切れです。まいったな…。ふと見ると、さっきの彼らがこっちにやって来る。えっ…。まわりを見ても誰もいません。さっきの心の声が聞こえたか…。

 あきらかに目標はボクなのです。じかに手でドアを開けようとするけど、もちろんビクともしません。ひいぃ…。ついに彼らは目の前までやって来ました。3方向へと分かれ、ボクとクルマを完全に取り囲んだのです。

 こっ、殺される…。その瞬間、ピッというドアロックの解除音。あれ? ボクはボタンを押していないのに。そう。クルマは彼らのものだったのです。

 「ごっ、ごめんなさいっ」

 「いえいえ」

 ドアを開けつつ、運転手の彼はやさしく微笑みました。ボクのクルマはその4台となり。まったく同じ車種。同じ色。なんたる偶然でしょう。

 彼らから見れば、ボクはあきらかに不審な車上荒らし。なのに、憤慨の声ひとつ上げなかったのです。思った通り?の気のいい若者たちでした。あっはっは。偏見持ってゴメン…。

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