カニエ・ウェスト、約374億円の損害賠償で訴えられる可能性 黒人男性の死に関する虚偽発言で収益狙う

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 カニエ・ウェスト
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 ラッパーのカニエ・ウェストが、ジョージ・フロイドの死を巡る発言で、遺族から2億5000万ドル(約374億円)の損害賠償を求められる可能性があることが分かった。

 最近カニエはジョージの死因について、薬物「フェンタニル」によるもので、警察官からの暴行ではないとコメント。これを受けてフロイドの娘ジャンナ・フロイドの母親ロキシー・ワシントンがカニエからの嫌がらせ、悪用、名誉棄損、精神的苦痛を理由に訴訟を起こす構えとなった。

 法律事務所のウィザースプーン・ロー・グループとディクソン&ディクソン・アトーニーズ・アット・ローは、遺族はすでにカニエに停止通告書を通達、「ジョージ・フロイドの死に関する虚偽の発言で、自身のブランドを宣伝、市場価値を上げ、自身やビジネスパートナー、共同経営者らの利益を上げようとした」と非難している。

 TMZによると、その文書には「フロイド氏の死因は裁判所に提出された証拠によって確定されています。その早すぎた、恐ろしい死に関する刑事裁判と民事裁判においてです。それにも関わらずあなた(カニエ)は不正確で根拠のない、悪意に満ちた発言をし、フロイド氏の遺産や遺族に損害をもたらしました」と記されている。

 そしてフロイドの遺族はカニエの発言は「明らかに間違った悪意のあるもの」と指摘、そのコメントは娘のジャンナに更なる傷を与え、危険で不健康な環境を作り出しているとした。「ブラック・ライヴズ・マター」運動のきっかけとなったジョージの死について同文書は、ネット上の発言を削除するようカニエに要請している。

 一方のカニエは今週、ポッドキャスト番組『ドリンク・チャンプス』でこう発言していた。

 「ジョージ・フロイドのドキュメンタリーを見たんだ。キャンディス・オーウェンズが出ているやつだ。彼のルームメイト2人が言っていたのは、俺みたいな背が高い男を探していたって。そして亡くなった当日、ジョージは8分間祈りを捧げていた。奴らは彼にフェンタニルを打った。よく見れば男(白人警察官)の膝がジョージのクビにさえ当たっていないだろ」

 現在このカニエのインタビューは同番組のYouTubeチャンネルやリヴォルトTVから削除されている。

 フロイドの首に膝を9分以上に渡って押し当てフロイドを死に至らせたとされる元警察官デレク・ショーヴィンには22年半の禁錮刑が科されている。一方、へネピン郡主任検死官のアンドリュー・ベイカー氏は以前、ジョージの死には心臓病とフェンタニルの使用が影響を与えたものの、直接の原因ではないと発表していた。

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