アイドルプロデュースゲーム「アイドルマスター」(通称アイマス)シリーズの人気キャラクター・高槻やよいのイラストで車体を装飾したラッピングバス「高槻やよいライナー」が1日、大阪府高槻市内で運行を開始した。
高槻やよいは今年1月、ゲームキャラクターで初めて「たかつき観光大使」に就任。同市が2023年1月に市制施行80周年を迎えることから、祝賀ムードを高めるべく市営バスのラッピングが実現した。
バスの外装は、高槻やよいのゲーム内衣装と同じオレンジ色をベースに、「―観光大使」のたすきを身につけた高槻やよいの巨大ビジュアルで彩った。やよいの腕部分のイラストが後方のスライド式ドアに掛かるが、ドアの凹凸で絵が途切れないよう装飾を細部にまで沿わせる工夫がなされた。
座席背もたれには、やよいのイラストが描かれた特製シートが付けられた。座席背面や、つり革にもやよいのビジュアルと「たかつき観光大使」をアピールする装飾が施され、既存のオレンジ色の手すりも相乗効果を起こし、車内は〝高槻やよい一色〟になっている。
高槻やよいのラッピングバスは1台のみで、高槻市営バスの運行地域のうち、主にJR高槻駅の南側を走行する。決まった走行ルートはなく、当日に運行路線が決まる。名前が似ていることからファンに親しまれている「やよい軒高槻店」に近い阪急高槻市駅前付近を走行することもあるという。
「アイドルマスター」は2005年にスタートしたゲームで、高槻やよいの誕生日にファンが「やよい軒高槻店」を訪れる現象が起きるなど、約10年前から高槻市との関連が注目されていた。さらに、同市に「弥生が丘町」や「弥生橋」などの地名があり、安満遺跡公園には弥生時代の遺跡が眠るなど「やよい」のつながりがあることから、高槻市観光協会が観光大使就任を打診し、今年1月に〝公式コラボ〟が実現した。
同協会では、観光大使・高槻やよいのオリジナルグッズも発売中。地元以外からもファンが集まるといい、担当者は「やよいちゃんのファンはていねいな人が多い。(グッズ購入時に)横入りしないでちゃんと列に(並んでいた)」と感激している。バスに大きく描かれるまでに成長した観光大使の姿に、「(市内で)高槻やよいやアイドルマスターを知らない人にも認知されてきた。これ(バス)でさらに認知されていく」と期待を語っていた。