シースルーの車内で歌うアイドル 街をざわつかせた「走るライブハウス」に新たな強み

 走行するバスの中で歌やダンスの公演ができる「ライブバス」は運行開始から5年が経つ今も、走るたびに街中やSNS上で注目を浴びている。コロナ禍で稼働機会が減るも、不特定多数との接触が少ない”車”の強みを生かし営業を続けている。

 バス内でライブをしながら、道歩く人へもアピールできる移動式のライブハウス。カラフルな照明を光らせ音楽を鳴らしながら、渋谷・スクランブル交差点や秋葉原・中央通りなどを走る珍しい姿は、たびたびSNSで拡散されてきた。同バスの事業責任者・ 株式会社フレッサの岡部慧斗氏は、走行中の街の様子について「ほぼ100%、振り返ります。みなさん手を振ったり写真を撮ったりしている」と話す。

 車両はかつて神奈川県内を走行していた路線バスを買い取り、改造したもの。現在は路線を走っていない珍しい車両のため、走行中はバスマニアからも注目されるという。不要な窓枠を撤去するなど車外から見やすいよう工夫したほか、音響や照明の設備も充実させている。

 フレッサは広告宣伝カーの制作・運行管理を”本業”とする会社。ライブハウスでアイドルを見ることが好きだという代表の谷淳也氏が「メディア露出の少ないアーティストを世の中に知ってもらいたい」とライブバスを考案した。実際に地下アイドルグループや芸能事務所に所属していないフリーのシンガーソングライターなどが利用することもあり、「スクランブル交差点で、大きい音で自分の歌を響かせることはなかなかできることではない。他にない宣伝方法を提供できている」と岡部氏は話した。

 バスは主に休日に走行する。過去には毎週、運行することもあったというが、コロナ禍の影響もあり現在は2週間に1回程度。車内に25ある座席に客を入れる「有観客」と、出演関係者のみが乗車する「無観客」の開催方式うち、「最近はほとんど無観客の開催」だという。岡部氏は、出演者が車内に「隔離」されるため大人数との接触を防ぐことができると話し「うちの強みが生かせる時期でもある」と商機に期待した。

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