「アイマス」高槻やよい、「やよい軒高槻店」と10年越しの正式コラボ ファンの間で聖地化

松田 和城 松田 和城

 アイドルプロデュースゲーム「アイドルマスター」(アイマス)のキャラクター・高槻やよいと、全国展開する定食レストラン「やよい軒」のコラボレーションが、〝10年越し〟で実現した。キャラクターの名前にちなみ、大阪府高槻市にある「やよい軒高槻店」は、同作ファンの間で非公式に聖地として親しまれてきた経緯があった。やよい軒側の広報担当者は「ファンの皆さんの行動がなければ、このコラボ実現はございませんでした」とうなずいた。

 同店には、約10年前からプロデューサー(アイマスファンの総称)が訪れるようになり、特に高槻やよいの誕生日である3月25日の来客者数は、通常時の1.5倍にもなったという。担当者は「当初、店舗担当者も不思議がっていて、ファンの方から教えていただいたそうです。徐々に多くのファンの方が集まるようになり社内でも周知されるようになりました」と経緯を明かした。

 ファンから聖地として認識され始めた頃、当時の広告宣伝担当者により、誕生日限定で日付だけを掲載した立て看板が設置された(20、21年はコロナ禍のため設置せず)。さまざまな地域から足を運んでくれる顧客を楽しませたいという粋な計らいだった。キャラクターの画像や名前の記載はなかったが「分かる人にだけ分かる」とじわじわと認知が広がり、訪れた多くのファンは記念撮影を行った。「毎年のポスター写真を大事に保管してくださり、3月25日に最新の写真と合わせてツイッターに投稿してくださる方も中にはいらっしゃいます」と話した。

 ”聖地化”後、毎年3月25日は多くのファンが訪れていたが、コロナ禍によりここ2年間は多くの人が1店舗に集まることが難しい状況となった。そのため、全国のやよい軒とのコラボ企画を模索。バンダイナムコエンターテインメントと相談する中、高槻市の観光大使として「高槻やよい」が就任することを知り、一部連動するような形で調整し、正式コラボに至った。

 発表後、ヤフーのリアルタイムランキングで1位になるほどの大反響。待ちに待ったコラボに喜びや驚きの声が多く上がった。「ここまで反響があるとは正直思っていなかったので、ただただびっくりしました。キャンペーン実施の際は通常3000件ほどのリツイート数なのですが、今回のコラボ発表時の投稿では3万2000件もリツイートされており(1月28日時点)、反響の大きさを感じております」と驚きを隠せなかった。

 特製メニューなど、コラボの詳細は3月上旬に解禁予定。「全国にいらっしゃるプロデューサーの方と、高槻やよいちゃんのお誕生日をお祝いできるような企画を検討中です。ぜひお楽しみにお待ちください」と呼びかけた。

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