猫の肉球をモチーフにした熊野筆の「ネコ型ボディブラシ」が、ネット上で注目を集めた。購入サイトでは予約が殺到し、担当者は”猫の手も借りたい”状況を喜んでいる。
広島県の家具メーカー「土井木工」と熊野筆を製造する「晃祐堂」が共同開発。家具の猫脚を作るノウハウを生かし、背中を洗いやすいようブラシの持ち手にカーブをつけた。穂には細くコシのあるヤギの毛を使用し、肉球の”手のひら”と”指”の部分で異なる硬さになるよう組み上げる。
企画とデザインを担当する土井木工の土井健嗣さんは「なでるだけでリラクゼーションになるような感覚」と使用感を説明。「実は猫アレルギーで猫を触れないんですが、ムサムサする感じが猫の感触に近いんだろうなというイメージで作っている。猫アレルギーだけど猫好きという方にも使っていただければ」と、猫を触ったかのような癒やし効果も実感している。製品を企画して以来、工場に野良猫がやってくるようになったといい、偶然の”猫づくし”に驚いていた。
木製の持ち手部分は、職人が手作業で磨きなめらかに仕上げる。8月23日から新製品の応援購入サイト「Makuake」で購入予約受付を始めたところ、2日目までに160件以上の注文が殺到。ユニークなデザインは、ツイッターでも話題になった。受付開始から約3週間で約420個の注文が届き、まさに”猫の手も借りたい”状態で製作している。
10月9日まで予約を受け付け、12月頃に発送予定。来年2月22日の「猫の日」に合わせ一般販売も検討している。