サッカーのイングランド女子代表クロエ・ケリー(24)は、2022年サッカー欧州女子選手権決勝で、スポーツブラを見せたことが、大きな注目となることを予期していなかったという。「ライオネス」と呼ばれるクロエは7月31日、ウェンブリー・スタジアムで行われた決勝のドイツ戦で、延長後半に勝ち越しゴールを決め、シャツを脱いで喜んだ。以来、ファッション写真の撮影を行うなど引く手あまたな状況となり、スポーツブラの売り上げは天井知らずの状況となっている。
クロエはグラツィアにこう語っている。「まだ実感がわかないの。私は世界の頂点に立っているけど、自分たちや女子サッカーがどれだけ変わったのかについて、正直なところまだ考えているところ。私たちがどう国にインスピレーションを与えたかを見るのはとても素晴らしいことだわ」
また“ワイルドな”ブラの瞬間について、クロエは「その時のノリでお祝いしただけ」「それについて考えてもなかったし、その影響がどれだけ大きくなるのか、どんなふうに大きくなるのかも考えていなかったわ。ほんの一瞬だったので、できるだけワイルドに喜びたかったの」と振り返った。
クロエは、1999年の女子W杯決勝の中国戦で決勝ゴールを決めた後、シャツを脱いだ米国代表ブランディ・チャステインに敬意を表して、背番号18のシャツを脱いだようで、それを頭上でくるくる回しながら、下に着ていたナイキのスポーツブラを見せていた。試合終了後には、「サッカー スポーツブラ」の検索数は1590%以上に急増した。
また、専門家が各選手に合うブラジャーの「処方箋」 を与えることで、優勝に貢献したことも明らかになっている。同プロジェクトを率いたポーツマス大学のジョアンナ・ウェイクフィールド=スカー教授は、チームがドイツに2―1で勝利した際にこれが役立ったことを示唆し、こう語っている。
「スポーツブラにはパフォーマンス、快適さ、健康への利点があることを示す証拠があります」「私たちは、彼女たちのブラのニーズと、スポーツブラの問題点を調査し、処方しました。その中には、クロエが皆に見せていたスポーツブラも含まれていました」「既製品のブラジャーでしたが、選手たちは自分にどうフィットさせるか、どのようなスタイルが彼女達に最も適しているかについての情報を得たことを、とても喜んでくれました」