「とらのあな」聖地・秋葉原A含む5店舗が8月31日で閉店へ コロナ禍、回復のきざし見えず

松田 和城 松田 和城
秋葉原A店など5店舗の閉店を発表した同人ショップ「とらのあな」
秋葉原A店など5店舗の閉店を発表した同人ショップ「とらのあな」

 株式会社虎の穴は5日、マンガやアニメの同人誌やキャラクターグッズなどを扱う同人ショップ「とらのあな」の秋葉原店Aを含む5店舗を8月31日で閉店することを公式サイトで発表した。

 サイトでは「この度、誠に勝手ながら2022年8月31日(水)を持ちまして、秋葉原店A、新宿店、千葉店、なんば店A、梅田店の5店舗を閉店させていただくこととなりました。同様に、昨年より再出店を継続して模索しておりました名古屋店においても、出店を断念することとなりました。なお、池袋店においては引き続き女性向同人誌を中心に運営を継続して参ります」と報告。

 閉店の理由について「2020年より店舗事業においてはコロナ禍による影響を大きく受けており、現時点で回復の兆しが見えていない状況です。当社の努力不足となり、大変申し訳ございません。これまで長きにわたるご支援に心より感謝申し上げますとともに、ご利用頂いたお客様に、ご迷惑をおかけしますことを深くお詫び申し上げます」とつづられている。

 よろず~ニュースの取材に対応したユメノソラホールディングス/虎の穴広報担当者は「弊社公式HPに記載の通り、大きくはコロナ禍の影響とDX戦略によるオンライン事業の成長を踏まえての短期的な選択と集中によるものとなります」と回答した。

 背景には、創作と発信スタイルが急速にオンラインに切り替わっていることなどがある。虎の穴では事業構造改革を行い、直営店舗事業の縮小を行う一方、通販・WEBサービスへの投資転換を進めている。積極的にオンラインサービス事業へ注力した結果、「とらのあな通信販売」やクリエイター支援サービス「ファンティア[Fantia]」がともに事業成長。この1年で流通総額を50億円以上伸ばすなど、創業から初めて流通総額全体で300億円突破を達成する見込みとなっている。

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