東京都文京区の湯島聖堂で18年、倒れた看板の下敷きになり、大けがを負ったアイドルグループ「仮面女子」の猪狩ともか(30)と両親が湯島聖堂を所有する国に対し、安全対策を怠ったとして計1千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は27日、請求を棄却した。成田晋司裁判長は「国が団体に看板の設置や管理を求めた事実は認められない。団体が掲示内容や管理費用を決めている」として賠償責任は負わないと判断した。
事故の補償を巡っては、湯島聖堂の管理を委託されている公益財団法人から和解金が支払われている。
猪狩は下半身の運動機能を失い、車いすで活動を続けている。