最年少の女性二ツ目として知られた、林家木久扇門下の落語家・林家扇(はやしや・せん=32)が、5月いっぱいで落語家を廃業したことが2日、分かった。木久扇の関係者が明らかにした。
扇は自身のSNSでも廃業を発表。理由として「元々精神的に不安定ながら活動してきましたが今年に入って急に何日も寝ずに活動してはその反動で動けなくなったり強い不安感、動悸などで自分でもおかしいと思っておりましたが知人の勧めにより受診したところ、具体的なことは避けさせてもらいますが長期的に薬を服用し、受診を続けていかなくてはいけないとなり、そのため精神的にも落語家として活動していくのは困難だと判断致しました」と、精神的な病が原因であることを明かした。
師匠の木久扇に対しては「十四年の間育てていただいて心の底から感謝しかありません。またおかみさんにも本当に感謝しております。心配ばかりかけてしまって申し訳ないです」と感謝。落語家としての活動は、19日に北海道札幌市で行われる「天どん・扇・きよ彦三人会」になるという。
扇は2008年3月に林家木久扇に入門。同年10月に前座となり、13年6月に二ツ目に昇進した。北海道で初の女性落語家で、最年少の女性二ツ目として将来を嘱望されていた。