あぶらとり紙なども化粧雑貨で知られる「よーじや」(本社・京都市中京区)が、十割そばをワンコインから食べられるそば専門店「10そば(じゅうそば)」を6月1日に京都市中京区でオープンする。開店に先立ち、「脱・観光依存」を掲げる新店が報道陣に公開された。
京都土産の定番「あぶらとり紙」で有名なよーじやが、「脱・観光依存」を目指し挑戦する。京都市役所前駅近くに店を構え、周辺で働く人が平日昼に気軽に立ち寄れる〝普段使いの店〟をコンセプトにした。
国産のそば粉を使用した「ざるそば」や「ぶっかけそば」は500円(税込み)。トッピングの天ぷらにも小麦粉ではなくそば粉を使用し、グルテンフリーであっさりした風味に仕上げた。
よーじやは白黒のおなじみのロゴを掲げた「よーじやカフェ」の他に、ブランドを公にしないジンギスカン店や居酒屋などを十数年間運営していた。しかし、コロナ禍で売り上げが激減し、約10店あった飲食店をすべて閉店。最後まで営業していた客単価約1400円のそば店を移転・リニューアルし、リーズナブルな店に生まれ変わらせた。
よーじやの國枝昂社長は「今までと同じ飲食店でも、『10そば』は脱観光依存を目指すよーじやの隠し球だと思ってもらっていい」と自信満々。よーじやの名を明らかにして運営することに「より多くの人に十割そばを身近に感じてもらうために、相当な覚悟を持って、堂々と自信を持って公開する選択肢をとらせていただきました」と話した。店内によーじやを感じさせるロゴはなく、「素材と『10そば』の名前で勝負できる店を作りたい」とも語っていた。