「忍者ハットリくん」「笑ゥせぇるすまん」などの大ヒット作で知られる国民的漫画家・藤子不二雄Aさんが7日、神奈川県川崎市内の自宅で死去しているのが発見された。88歳だった。藤子Aさんの生家である富山県氷見市・光禅寺の住職で、藤子Aさんの甥にあたる菊池耕一さんが取材に応じ、突然の死に驚きを示した。
菊池さんは藤子Aさんについて「自分が育った時代は『オバQ』『ドラえもん』といった藤子不二雄作品の全盛期で、先生も絶好調でした。長い間、いろいろな作品を生み出されて、甥としてもすごく誇らしい存在でした」としみじみ。「私にとっては、本当に普通の優しいおじさんという感じ。ある意味、存在が近すぎて、あれだけの作品を生み出していたというのがピンとこない部分もありましたね」と述懐した。
藤子Aさんに最後に会ったのは1週間ほど前で、88歳(米寿)のお祝いのために、川崎の自宅を訪問したという。「その時は至って元気で、とても亡くなるような予兆もありませんでした。好物の豆腐や大根の煮物とか、地元のお菓子とかを持って行って、大変喜んでもらいました。なので今日の知らせは急で、本当に驚きました」と話した。