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伝説の女性予言者が残した2026年〝予言〟「第三次世界大戦勃発」「11月にエイリアンと接触」…識者が解説

深月 ユリア 深月 ユリア
画像はイメージです
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 今年も残りわずか。年の瀬になると、この1年を振り返りつつ、新年にどのような出来事が起こるかも気になってくる。ジャーナリストの深月ユリア氏が海外で報じられた「2026年の予言」を紹介し、その真偽について識者に話を聴いた。

     ◇     ◇     ◇

 ブルガリアの盲目の女性予言者ババ・ヴァンガ(1911〜1996)が残したとされる〝2026年の予言〟が、海外タブロイド紙の報道によって再び注目を浴びている。ヴァンガは12歳の時に竜巻に巻き込まれ視力を失った後、未来のビジョンを見るようになったといわれている。戦争で行方不明になった人々の場所を言い当てるようになり、国家指導者や科学者まで相談に訪れたという伝説もあり、旧東欧では「バルカンのノストラダムス」とあがめられている。

 英紙デイリー・スターが紹介した「2026年ババ・ヴァンガ予言」には「第三次世界大戦の勃発」「11月にエイリアンと接触」…といった刺激的な内容が並ぶ。さらに、世界経済を揺るがす「金融危機」、「自然災害の連鎖」、「欧州の政治的再編」、「サイバー戦争の激化」など、現代社会の不安と重なるテーマも含まれている。

 注目される理由の一つが「ヴァンガは過去にいくつかの予言を当てた」とされる点だ。代表的なものとして「9・11米国同時多発テロ(2001年)」「チェルノブイリ原発事故(1986年)」「ソ連崩壊(1991年)」「インド洋大津波(2004年)」を示唆したとされる予言が挙げられる。

 例えば、米国同時多発テロに関しては「恐怖、恐怖!アメリカの兄弟たちは、鉄の鳥に攻撃されて倒れるだろう。オオカミは茂みの中で遠吠えし、罪のない血が噴き出すだろう」というポエムのような表現で、いずれの予言も後年の解釈次第で「結果的にそう読める」という曖昧(あいまい)さが〝ヴァンガ神話〟を強めてきた。

 一方、外れている予言もある。ヴァンガの〝2025年予言〟で「大規模なスポーツイベント中に人類はエイリアンと遭遇する」というものがあったが、該当する事象は確認されなかった。

 では、26年の予言はどこまで信じるべきなのか。予言・怪談研究の第一人者である山口敏太郎氏は 「ババ・ヴァンガが偉大な予言者であったことは言うまでもない。でも、発言したとされる予言の一部は『後出しじゃんけん』の可能性がある。様々な解釈ができる曖昧な表現を後から『当たった』と言われるケースもあるかもしれない。ブルガリア政府が他国との交渉でヴァンガの権威を利用したという事情もあるだろう。ヴァンガの予言を全て丸呑みにするのは危険だ」と冷静な見方を示した。

 このように、ヴァンガの〝予言〟は口述や伝聞が多く、後から編さんされたものも含まれているため、厳密に検証することは難しい。それでも、世界情勢が不安定な時期ほど予言への関心が高まるのだろう。「ババ・ヴァンガの物語」は激動の時代に生きる人々の不安と願望を投影する鏡のような存在なのかもしれない。

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