「北京五輪・フィギュアスケート男子・フリー」(10日、首都体育館)
トリノ五輪フィギュア女子金メダリストの荒川静香氏が10日、日本テレビ系「news every.」で、幼い頃から知る羽生にインタビューを行った。
4位で3連覇を逃した羽生が、競技終了後に荒川氏が待つインタビューゾーンに登場。荒川氏が「北京五輪までの道のり、いろいろな思いが…」と切り出すと、羽生は「あ~、ちょっと待って」というと荒川氏に背を向け、うつむき、頭を壁につけて何かを堪えるように動かなくなってしまった。
同じ東北高校、早大の先輩で、幼い頃から知る荒川氏。
羽生が「しいちゃんの顔を見たらいけなかったな」と声を湿らせると、荒川氏も「私もいまグッときてます」と応じた。
「よっしゃー」と気持ちを落ち着け、改めて応対した羽生は「いろいろな思いがあってのオリンピックだったと思います。どんな思いで戦いましたか」と問われると、思いを吐露した。
「いや、正直悔しいですよ。なんで報われないんだろうなって思いながら、この3日間、ずっと過ごしていました。すごく努力したし、苦しかったし。でもみなさんの中で勝敗関係なく、やっぱ羽生結弦のスケート良かったなって、ちょっとでも思ってもらえる瞬間があったら、それだけできょう頑張って滑った意味があったのかなって思ったんです」と話した。
この感極まるシーンに荒川氏は「news every.」の中で「羽生選手の軌跡をこれまでずっと見ていたので、その思いをなんとかここで全部出して欲しいという思いも高まりますから、終わった後の様子を見るとこみ上げるものがありました」と羽生のインタビューを振り返っていた。