「学研まんが」歴史シリーズ 漫画家ムロタニ・ツネ象さんが死去 87歳「地獄くん」「ドクター・ツルリ」も

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部
写真はイメージ(9dreamstudio/stock.adobe.com)
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 ギャグ、ホラー、学習マンガと多彩な作品で知られる漫画家ムロタニ・ツネ象さんが、昨年11月22日に死去していたことが25日、分かった。87歳だった。作品を配信していた電子書籍サイト「マンガ図書館Z」ホームページで訃報が掲載された。故人の遺志で葬儀は行われなかった。

 ムロタニさんは1934年9月9日、大阪で生まれ、1953年「毎日中学生新聞」の「日本歴史漫歩」でデビュー。唐津高校卒業後は毎日新聞西部本社(福岡県北九州市)に勤務し、前述のデビュー作をはじめ、紙面で学習マンガを手がけた。50年代末に上京。代表作に「ピカドンくん」「わんぱくター坊」「地獄くん」など。週刊少年サンデーに連載された「ビリビリビート」「ドクター・ツルリ」はそれぞれ「かみなり坊やピッカリ・ビー」「ファイトだ!!ピュー太」と改題されアニメ化された。70年代以降は子供向け学習マンガの描き下ろし単行本で活躍し、『学研まんが人物日本史』や『学研まんが 世界の歴史』など、偉人伝・歴史読み物を中心にロングセラーを残した。

 同サイトの担当者は「ムロタニ・ツネ象先生が日本のマンガ史上に残された偉大なご足跡と、私どものお願いやご相談に気さくに応じてくださった穏やかで優しいお人柄を偲び、謹んでご冥福をお祈り申し上げます」と悼んだ。なお、多数の作品原画は、その整理・保全や、展示・復刻などの活用について、文化庁事業「マンガ原画アーカイブセンター」の支援を受けて着手しつつあった矢先だったという。「今後も引き続き、ご家族と共に、ムロタニ先生の業績の顕彰や原画の恒久保存に取り組んで参ります」とした。

 また、同サイトの運営に関わり、「ラブひな」「魔法先生ネギま!」で知られる漫画家・赤松健氏は自身のツイッターを更新し「藤子F先生を『藤本』と呼び捨てできたレジェンド級漫画家、ムロタニ・ツネ象先生が亡くなられました。ご冥福をお祈りいたします。今後は各所と協力して、原稿の保管を行います」と投稿した。

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