自民党の泉田裕彦衆院議員が1日、東京・衆議院議員第二会館で会見を実施。10月31日に投開票が行われた衆議院議員選挙で自民党関係者から〝裏金〟を要求されたと公表した件について、金銭を要求したのが自民党長岡支部長の星野伊佐夫氏であると明かし、同党新潟県連に星野氏の除名を求める考えを明らかにした。
泉田氏は会見で、9月4日に星野氏の自宅で裏金を要求されたと発言。証拠として、その際の会話を約30分間、録音してあると明かした上で「一般人の名前が出てくるので、その部分を加工するなどして」と、後日に公開する意思を示した。
星野氏との会談内容については「世論調査の結果を見せられたが、米山さんが1番、私が2番、圏外が森さんという結果だった。星野さんは『泉田さん、比例に引っかからなかったら終わりだよ。2000万や3000万をもったいながったら人生終わるよ、そこなんだよ』という話がありました」と説明。「いちいち警察に報告するわけじゃないんだから」「この話は早く言えば、秘書の耳に入れてもいけない」などと責め立てられたことも明かした。
泉田氏は裏金を拒んだ結果、「ポスターを長岡市内には張らないと言われたり、ウグイス(嬢)さんにお願いしようとしたら、『行きたいんだけど、そんなことをすると長岡で生きていけないから』と言われたという。また、刑事告訴や告発については「そこの部分については今コメントは差し控えさせていただきます」と」するにとどめた。
公表に踏み切った理由を「選挙は民主主義の根幹をなすもの。タブーに触れて選挙がやりにくくなるということでは困る」と説明した泉田氏。一方で、「党の問題とは必ずしも受け止めておりません。星野県議から出た問題だと思っています」と、党全体の対応は求めないとし、除名が実現しなくても自民党を離党する考えがないことも明かした。
泉田氏は11月29日、自身のツイッターを【総選挙の闇:新潟5区】と題して更新。「今回の衆議院総選挙で、2~3千万円の裏金要求をされました。『払わなければ選挙に落ちるぞ』という文脈でした。広島で事件があったばかりでよくやると思いましたが、違法行為はお断りしました」と説明した上で「そうしたら、選挙は大変でした。。。」と告発した。
その後、再びツイッターを更新。自民党新潟県連の高鳥修一会長に対応を求めたことを明かした上で、「相談するので証拠はあるのか聞かれ、YESと回答しました。しかし、返事は、『県連としては一切関わらないという結論になりました。』とのことでした。???」と、県連の対応に疑問を呈した。
泉田氏は衆院選に新潟5区から出馬し、前新潟県知事の米山隆一氏、前長岡市長の森民夫氏と選挙戦を展開。選挙区では米山氏が当選し、泉田氏は比例で復活当選していた。