俳優のリズ・アーメッドが、イドリス・エルバからハリウッド進出を勧められていたと明かしている。イギリス出身のリズは、 BBCドラマ『刑事ジョン・ルーサー』のほか、DC映画『スーサイド・スクワッド』、犯罪サスペンス映画『アメリカン・ギャングスター』、また『マイティ・ソー』などいくつかのマーベル映画でヘイムダル役を演じて活躍する同郷の友人イドリスに背中を押されて渡米したという。
バラエティにリズはこう話す。「ロンドンでイドリス・エルバと話していた時に、『アメリカには行きたくないな。僕のような人間をどうしようっていうんだ』って思っていたのを覚えている」「明確な例や、目の前に切り拓かれたものがないっていうのは、恐ろしいものだ。でも、彼は『自分を型にはめるな。失うものは何もないだろう?』って、言ってくれたんだ」
このアドバイスを受け入れたリズは、2014年に犯罪スリラー映画『ナイトクローラー』に出演、その2年後には、HBOの犯罪ドラマ『ザ・ナイト・オブ』で主人公ナシール・カーン役に抜擢された。
リズはこう続ける。「10年が経つまで、キャリアの見通しがつかなかった。だから、初期の段階では、幅を広げる努力をしなければならないと感じていた」「『ザ・ナイト・オブ』がヒットした後は、勢いを感じた。多くの人に起こることだ。ジェットコースターみたいなこの業界は、いつも気を引き締めてくれるし、現状に甘んじることを許してくれない」
一方、演技へのインスピレーションについて、「アル・パチーノは、僕とそれほど肉体的に変わらない人だけど、幅広い役柄を演じることができた」「彼を尊敬していた。でも、真似る明確な青写真があるように感じなかった」と語り、キャリアを通して、演じるキャラクターの中に自分を見出すことに情熱を注いできたというリズは、「心の奥底で自分にハマった役柄ではないな、色、形、大きさ、アクセントが違うと思っていると、本能的に仮面をかぶり始める」「だからこそ、僕は自己認識を変えて、自分にこう言うんだ。『分かってる?僕は僕で十分だ。みんな、それぞれ十分だ』と」と説明している。