俳優のリチャード・アーミティッジ(49)は、背中を痛めたおかげで「ホビット」シリーズの役を得たと考えているそうだ。ピーター・ジャクソン監督のファンタジー3部作において、身長190cmにもかかわらず、ドワーフの指導者であるトーリン・オーケンシールド役を演じたリチャードだが、その痛みがキャラクターの「不安」を表現するのに役立ち、『ロード・オブ・ザ・リング』の前日譚である同シリーズの製作陣を説得することが出来たという。
リチャードはメトロ紙のインタビューでこう振り返る。
「エージェントから 、背の低い小人役のオーディションに呼ばれたと言われた時には、本当に困惑したよ。笑ってしまったけれど、とりあえず行くことにしたんだ」
「当時『MI-5 英国秘密諜報部』の撮影をしていて、腰を痛めていたのでリハーサルは辛くて大変だったよ。それが僕を小さく見せたと言う訳ではないけど、トーリンの不安を演じる手立てになったのは確かだね」
「あまりの痛さに拳を握って歯を食いしばりながら座っていたよ」
さらにリチャードは、J.R.R.トールキンのファンタジーの世界で、エルフではなくドワーフを演じる事が出来て良かったとも話している。
「僕は空気のような存在でもなければ、自信にあふれている訳でもない」
「エルフのキャスティングの時『基本的にそれはスーパーモデルに演じてもらえればいい』と言ってたのを覚えているよ。それを聞いて、臭いドワーフで良かったと思ったね」
これまでに「スター・ウォーズ」シリーズ作品や、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』といった様々な映画に出演してきたリチャードは、まだまだ仕事をしたいという必死な思いがあるそうで「おかしな事に、まだ十分じゃないと感じるんだ!一生懸命仕事をしていないと、自分が本当に存在していないように感じてしまう」と説明している。