8つの仕事かけ持つ”複業”占い師 きっかけは“副業” デビューは「不用品を売っている感覚だった」

 自分のスキルを活用する新しい働き方として副業が注目されている。占いにハマり約30万円をつぎ込んだ経験から、会社員のかたわら、自らが占い師になり鑑定を始めた林知佳さん(35)は「ただ、無料で売れるものがあったからやってみた」と副業を始めたきっかけを語る。

 現在は個人事業主として、人材業やライター、オンラインサロン運営、ケニア雑貨の販売などで7~8個の収入源を持つ”複業”占い師として活動している林さんが、初めて副業をしたのは約7年前。大阪で会社員として働いていた時だった。失恋を機にWeb占いにハマり、約3~4カ月間で「30万(円)くらい使ってしまった」という。

 多数の占いを経験したことで「私もできるんじゃないか」と感じ、30万円を取り戻そうと占い師の副業を始めた。「メルカリでものを売っている感覚。不用品を売っているくらいの感覚だったので、何も考えていなかった」。「その時は仕事という認識もなかった」というほど気軽に副業デビューをはたした。

 「(私は)いっぱい占いに行ったから(占い師を)できるし、転職も9回しているから人事の仕事ができる。経験からやっているだけなので、夢があって何かをしている訳ではないんです。”歩いていたら前に落ちている”ものを拾っているだけです」。現在は、副業(複業)に関心はあっても「やりたいこと」が分からずに悩む人から相談を受けることもあるといい、「(できることは)結構身近にある」と話した。

 自らの体験から副業(複業)は「誰でもできる」と力説するが、高額な「副業講座」には注意が必要と語る。「受けただけで稼げたら誰も苦労しない。『ポチポチ押すだけ』みたいなやつにお金を落とさず、自分で『これが強みだ』と思って『このプラットホームで売ろう』とやれば、ちゃんと収益にはなっていくと思う」。受講料30~50万円の占い副業講座もあるといい、「自分で自分を守ろうと感じています」と気を引き締めた。

 約3年前からは「正社員」の仕事を辞め、フリーランスの”複業”家になった。パソコン1台でどこからでも仕事ができる働き方が魅力だといい、「私は占いや人材が好きかというとそうではなくて。目的とか仕事がやりたいことじゃなくてもいいと思っているんです」と語っていた。

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