さだまさしと万葉集にも歌われた悲劇の美女・手児奈との1000年を超える縁

今野 良彦 今野 良彦
写真はイメージです(Seira Amani/stock.adobe.com)
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 でも、さだまさしが奉納した理由はそれだけではないでしょう。さだまさしは「万葉集は日本の宝」と常々語っています。そして、万葉集に数多く収録された「防人歌」をフィーチャーして、1980年、映画『二百三高地』の主題歌『防人の歌』を作り大ヒットさせました。手児奈が歌われた山部赤人や高橋虫麻呂の歌を知らないわけがありません。『万葉集』が紡いだ、1000年を超えた縁(えにし)というほかありません。

 「手児奈霊神堂」はJR市川駅から約1・5キロ、一本道の左手にあります。その裏手には現在は使われていませんが、手児奈がいつも水を汲(く)んでいた「真間の井」という名前の井戸がある「亀井院」もあります。新型コロナウイルス感染症が終息に向かったら、万葉の風を感じながら、絶世の美女・手児奈に思いをはせてみてはいかがでしょうか。

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