【漫画】キミ、採用ね! 働く‼芸能マネージャー物語〜スタートは月給7万円 #1

熊谷 修宏 熊谷 修宏

 原作者の熊谷修宏氏はマネージャーとして約20年、芸能界に携わってきました。本作は実体験に基づき、脚色を加えたセミフィクションです。明治大学を卒業後、2年間の大手メーカー勤務を経て現職に転身した同氏は「進路に芸能マネージャーを選択する、真面目な大学生が増えるような作品をつくりたい」と意気込みを語りました。
 熊谷氏は第1回について、次のように振り返りました。

 大学1年生の時、学生寮の先輩から度胸試しだと、あるアルバイトに誘われました。ファッション誌や情報誌の読者モデルをスカウトするもので、原宿と表参道を練り歩きました。自信はありませんでしたが、やってみると声をかけることが不得意ではなく、うまくいきました。勢いづいた私は、タレントのスカウトでも通用するか試したくなり、片っ端に芸能プロダクションに電話をかけ、ある有名タレントが所属する事務所の新人部門で、スカウトマンの役割を与えられました。当然ながら読者モデルより採用基準がはるかに厳しく、30人程でようやく事務所と契約を結ぶタレントをスカウトできた時は、とてもうれしくてしょうがなかったことを覚えています。

 大学卒業後はそのまま芸能界で働くことを希望しましたが、プロダクションのHさんに諭されました。「日本はトヨタやソニーのようなメーカーで成り立っている。芸能界が日本とつながれることはCMの仕事を取ることだ。だから一度メーカーの仕事をしなさい」。僕は大手メーカーに2年間勤務した後、Hさんに改めて芸能界で働きたいと直訴しました。

 そこで紹介されたプロダクションに転身しましたが、社長のTさんから言い渡された給料は7万円でした。会社員時代の三分の一でしたが、家賃2万円のアパートに暮らし、サバイバル精神で乗り切りました。今思えば、よくなんとかなったなという感じがしますね。

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