1キロ弁当や激安200円弁当、ゲーム支援おにぎりなど他にはないアプローチで注目を集める東京・亀戸の弁当店「キッチンDIVE」本店。キッチンDIVEでは客が弁当の品ぞろえを確認できるようにYouTube動画を24時間生配信しているのだが、先日、深夜に訪れた男性客2人が店員に小銭を投げつけ暴言を吐くなどのカスタマーハラスメントを起こす光景がそこに映し出されたことは大きなニュースになった。
そんなキッチンDIVEが騒動の最中にもかかわらず、6月5日に御徒町駅そばに新店舗をプレオープンさせた。いつ終わるとも知れないコロナ禍が続く中、キッチンDIVEはどのような思いで新規出店に至ったのだろうか。店長の伊藤慶さんにお話を聞くことができた。
野中:このご時世で、またカスハラ騒動にも見舞われる中での新規出店は大変ではなかったでしょうか?
伊藤:御徒町店の出店は急遽決まりました。山手線の駅から歩いて30秒の超一等地の滅多に出ない物件でしたので、速攻で保証金用意して契約しました。その影響でスタッフの確保が全然出来ていません…。なので24時間営業出来るまでは永遠にプレオープンです(笑)。
野中:"プレオープン"は24時間営業じゃないからなのですね。事件があってすぐだったので注目していましたが、大盛況で品切れ閉店されることもあるようですね。
伊藤:新店舗オープンの模様をテレビが密着してくれたのが大きいかと思います。フジテレビさんの夕方のニュース番組で14分近くも取り上げてくれました。
それとやはり当店はTwitterのアカウントが約12万人いることも大きいかと思います。今まで亀戸までは遠くて来れなかった方も、山手線内にお店を出した事で利用しやすくなったのが1番大きな要因かと思います。
野中:今やオタク層以外にも広く認知されるようになったキッチンDIVEですが、近況のお取り組みや運営状況についてお聞かせください。
伊藤:今でもゲームやアニメを好きなマニアやオタク層のお客様を大切にしています。御徒町は秋葉原の駅からも歩いて行ける距離なので、オタクのお客様が沢山来てくれています。来月からラジオ大阪の声優さんの番組のスポンサーになる予定もあります。今後もオタク層に対してさらにアピールしていきたいと思います。
またコロナ禍になってからは換気を徹底し、店内が密にならないよう電子レンジを撤去しました。もちろん手洗いやマスク着用も推奨しています。他の飲食店が基本的に夜8時以降営業出来ないので、当店は24時間営業の強みが発揮されてるかと思います。実際深夜の売上は5割以上上がってます。
野中:すごい反響ですね!私も家の近くにキッチンDIVEがあればいいのにと思います…。
「キッチンDIVE」Twitterアカウント:https://twitter.com/divemamuru
「キッチンDIVE」御徒町店
所在地:東京都台東区上野6-2-1
※御徒駅前徒歩30秒
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キッチンDIVEのように常に営業形態に創意工夫をこらし、理不尽な問題に立ち向かってゆける業者が増えれば飲食・接客業界の未来はきっと明るいものになるだろう。今後もキッチンDIVEの動向を注目し続けたい。