ブシロードにより展開されているメディアリミックスプロジェクト「BanG Dream!（バンドリ！)」から生まれたバンドRAISE A SUIlEN(レイズアスイレン＝RAS)が22日、都内でライブを行い、バンドリーマー（ファンの呼称）に進化した姿を見せた。
今回のライブを通じ肌で感じたのは「新しいRAS」だ。Youtubeの公式ライブ再生数が288万回（5月2６日現在）を超える「UNSTOPPABLE」はアレンジバーションが有観客で初披露された。本来のアップテンポな曲調から一転、倉知によるしっとりとしたキーボードとRaychellの切ないボーカルからスタート。普段と異なる歌い出しで釘付けにされ、夏芽が「二人のいいところがめっちゃ出てた」と評価したように、観客と一緒にそのコントラストに酔いしれた。
こちらも有観客では初披露となった新曲「EXIST」は、今までになかった〝和テイスト〟の軽快なリズム感が印象的だった。Raychellの力強い歌声ともマッチ。RASに新たな武器が加わったと確信する瞬間だった。
最後にバンドを象徴するデビュー曲「R・I・O・T」で締めたRAS。Rachellは「暴れたりないんじゃない？飛行機乗っけてどっかつれていっちゃうぞ！」とツアーらしいネタを混ぜて挑発し、観客も力を振り絞って応えた。
挨拶を済ませ、ライブは終了したと思われた中、Rechellが隣にいた紡木の腕をたたき何かを合図。「せーの」の声を皮切りに会場全体にバースデーソングが響き、22日が誕生日だった倉知玲鳳を祝福した。突然の出来事に倉知は驚きを隠せない様子で、倉知演じるパレオのイメージカラーであるピンク一色に会場が染まる中、「一生の思い出です」とメンバーやスタッフ、バンドリーマーへの感謝を口にした。
バンドリはキャラクターとリアルライブがリンクする次世代ガールズバンドプロジェクト。RASはバックバンド「THE THIRD（仮）」としての活動を経て2018年7月に結成。19年1月から放送されたテレビアニメ「BanG Dream!2nd Season」には、声優を担当するキャラクターが登場した。バンドメンバーはベース&ボーカルのRaychell（レイヤ役）、ギターの小原莉子（ロック役）、ドラム・夏芽（マスキング役）、キーボード倉知玲鳳（パレオ役）、DJ・紡木吏佐（チュチュ役）の5人。19年2月22日にはガールズバンドとしては史上最速となるデビュー73日で、日本武道館単独公演を成功させた。
RASの有観客での単独公演は20年8月に山梨県で行われた「BanG Dream! 8th☆Live夏の野外3DAYS」のDAY2以来、約9か月ぶり。開演前、会場にいたファンは「RASのサウンドが好きなので本当に楽しみ。特にまだ披露したことがない新曲が聞きたい」と期待に胸を躍らせていた。
大成功を収めたRAISE A SUIlEN ZEPP TOUR 2021「BE LIGHT」東京公演。同ツアーは6月2日のZepp Nagoya、同30日のZepp Nambaへと続いていく。進化を続ける彼女たちから目が離せない。
