ご当地アイドルが紡ぐ復興の和…仙台空港の「復興空港ピアノ」を神戸アイドルが演奏

福島 大輔 福島 大輔
期間限定で設置された「復興空港ピアノ」を演奏するKOBerrieS♪の花城沙弥(右)と、所有者の櫻井由美さん=宮城県名取市の仙台空港
期間限定で設置された「復興空港ピアノ」を演奏するKOBerrieS♪の花城沙弥(右)と、所有者の櫻井由美さん=宮城県名取市の仙台空港

 東日本大震災の発生から丸10年を迎えた11日、宮城・仙台空港内に期間限定で設置された「復興空港ピアノ」を、1995年に阪神淡路大震災の被害を受けた神戸市のご当地アイドルグループ・KOBerrieS♪の花城沙弥(19)が演奏し、被災地にエールを送った。

 「復興空港ピアノ」は、宮城県塩竃市の音楽講師・櫻井由美さん(56)が所有していたもので、被災当時は同県七ヶ浜町にある櫻井さんの実家に置かれていた。津波によって1階は数十メートル流されたが、ピアノが置かれた2階部分は残った。ピアノは原形を保ったまま発見され、専門家による修復を受けて復活。2月19日から今月12日まで仙台空港に設置されている。

 阪神淡路大震災の歴史を語り継ぐことを活動の主眼に置いているKOBerrieS♪のスタッフが、東日本大震災発生を契機に櫻井さんと交流を深めたことから、花城の演奏が決定。震災復興のシンボル曲で、神戸市の2番目の市歌に制定された「しあわせ運べるように」を演奏した。

 演奏を聴いた櫻井さんは「一生懸命練習して来たと聞いて、感激しました。この縁を大切に、仙台と神戸の交流が深まればうれしいです」と感無量の様子。花城は「東日本大震災から10年、神戸で歌い継がれてる復興の歌を弾かせていただきました。これからもたくさんの人にこのピアノに触れ、すてきな音色を奏でてほしいです」と思いを新たにしていた。

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