エヴァの庵野秀明監督以外にも、初期の園子温監督やゴダールなど、作家性や自己表現の強い作品は決して珍しくはない。なぜエヴァに影響を受けた人が多いのか。「園子温監督の初期作品やゴダールは、コアな映画ファンしか見ないんですよ。ところがエヴァは、前半が正統派エンタメなので見やすいなあと思ったら“なにコレ”となる。そんな作品は少ないと思いますし、だからこそ多くの人が影響を受けたんだろうなと思います」と分析した。
次は97年の旧劇場版「Air/まごころを、君に」を経てから新劇場版に向かう予定。「できるだけ予備知識を入れないように日々を過ごしています。25話と26話を見て、正統派なエンタメの楽しみ方ではないんだろうな、と感じています。どれだけ僕を置いていってくれるのか。どれだけ“分かんね~”と言わせてくれるのか。“分かんね~”と言いながらも面白い映画はいっぱいあるので、楽しみですね」と、今後を見据えた。
ちなみに、エヴァ以外にも上田氏が未見のエンタメ作品はあるのか。「いっぱいありますよ。『ジョジョ』でしょ。『バキ』でしょ。MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)はほとんど見ていません。家族が好きなので、MCUはぜひ見たいですね」。当分ネタに困ることはなさそうだ。