100人のマンガ制作集団…ネーム教室が進化 説得力持たせるためヒット作狙う

山本 鋼平 山本 鋼平
教室のビジョンを語るごとう隼平氏=都内
教室のビジョンを語るごとう隼平氏=都内

 教室は“ひとりひとりに代表作を”の信念を掲げ、プロ志望者以外にも、作品作りを導くことに価値を感じる。「みんな個性や人間性が違う。そんな作品全てを僕は読みたいんです」とごとう氏。SNS上での炎上騒動を目にする度、言葉を超えたマンガの魅力を再認識するという。「もっと構造が広まってほしい」と、YouTube等でも理論を紹介。研究室を通じて、理論が更新されていく好循環にも支えられている。

 マンガ界の現状を「電子レーベルの急増により編集者不足の状況が続き、その質も落ちています」と語る。編集面の弱体化を危ぐするからこそ、新しい制作集団への期待は大きい。旧態依然である作家側の待遇向上を目指し「説得力を持たすためにヒット作を出さなければ」と、発言力を高める意欲を燃やしている。“ひとりひとりに代表作を”の原点を忘れず、さらなる飛躍を目指す。

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